阪急西宮スタジアム跡地
卒業おめでとう
○年○組担任 ○ち ○○○
この原稿を書いているのは卒業一ヶ月前…。まだ、君たちが卒業するという実感が全くありません。
ただ、これを読む君たちは卒業式後の君たちなんだなぁ、と想像すると、本当に寂しい気持ちでいっぱいになります。
中学校を離れて人生を歩んでいく君たちに、どんな言葉を残せば良いのか、いろいろ考えました。その中で一番伝えたいことは、「一生懸命生きろ!」ということです。
まず、人によって得意なものは違います。例えば、生まれ持った遺伝子は人によって違います。才能は人によって違うし、生まれ落ちた家庭の財産もそれぞれ違います。才能というものがあったとしても、自分に何の才能があるのかはやってみないと分からないのが人生です。
また、何が好きで嫌いなのかも人によって違います。人によって何を幸せに思うのかも違います。そして、何を幸せに思うかはやってみないと分からないのが人生です。さらに、人生ですべての物事を経験することは不可能なことです。最高の生き方など分かるはずはないのです。
だから、人生で出来ることは、自分の生まれ持った能力を最大限に使って一生懸命に生きていくことしかないんじゃないのかと私は思います。そうやって生きていく中で、もっと幸せになる方法があるんじゃないかとあがいていくのが人生だと思います。
私もそうやってあがいている一人にすぎません。四回も転職もしたし、住む場所もたくさん変わりました。前との比較はできるけど、今の生き方が正解なのかは分かりません。正解が分からないからこそ、君たちには、「限りある自分の人生を幸せにするために一生懸命生きてほしい」、と言いたいです。
そして、最後にもう一つ言いたいことがあります。色々あがいて生きてきた私ですが、この三年間を振り返ると本当に楽しかったです。1年○組、2年○組、3年○組の担任をさせてもらっていて本当に楽しかった。そして、国語の授業も本当に楽しかった。そういう意味で君たちと過ごした時間は「正解」だったんだと思います。三年間、一緒に過ごしてきた君たちには感謝しかありません。
「本当にありがとう」