懸命にお経をあげる石のお坊様達を
後にして
更に旦那さんは階段を上っていきました。
時折
風に揺らされた木々の葉音が聞こえるだけで
辺りはとても静かです。
すると 本当に突然
原付バイク のエンジン音が坂の下の方から
聞こえてきました。
旦那さんが目指している先には
民家もあるので
そこの住人の方が帰ってきたのかな~
位に思っていました。
でも ちょっと待て。
この稲荷山には
階段はあるけれど
バイクが上れるような 坂道は
なかったはず。
じゃぁ 一体どこを原付バイクは
上って来ていると言うのか・・・・?
まさか 階段?!
イヤイヤ
さすがにそれは無理でしょう。
なぜなら稲荷山の階段は とても不規則な間隔の段差なので
バイクで上るなんて絶対に無理。
仮に 上れたとしても
神聖なお山の階段を 原付バイクで駆け上るなんて
バチが怖すぎて 普通の人には無理だと思う。
自分に近づく原付バイクの音を聞きながら
そんな事をあれこれ考えていたら
いきなり 階段わきに在る暗闇から
旦那さんの目の前に
ダンッ!!!
と
カブ(俗に言う とっつぁんバイク)にまたがった
ノーヘル(ヘルメットをかぶっていない)姿の
小汚いおっちゃんが 現れたではありませんか。
突然の予想だにできないおっちゃんの登場に
≪ ウオォォツ!≫
と 声にならない叫び声をあげた旦那さんでしたが
その原付バイクのおっちゃんは
白いランニングに腹巻き姿で
バイクにまたがったまま 両足を地面に付け
煙草を口にくわえたま
旦那の顔を一言も喋ることなくただ
≪ジ~~~~~~≫
と見てきます。
旦那が 呆気に取られていると おっちゃんは
【かぁ~~~~~~っ ぺっ!! 】
と 痰を吐いた後
≪ウィ~~ん ブィ~~~~ん♪ ≫
と バイクを二回ウィリー
(アクセル吹かして前輪だけ上げるアレです)
すると
来た時とは反対側の草むらにバイクごと
飛び込んで行きました。
草むらに飛び込んだおっちゃんのバイク音が
消え
辺りは
シ===========ン
と静まりかえっています。
旦那さんは
おっちゃんがバイクごと草むらで倒れてるんじゃないかと
心配になり
おっちゃんが飛び込んだ草むらを覗き込んだのですが
何とそこは
バイクの飛びこめるようなスペースはまったく無く
おっちゃんとバイクは 跡形もなく
消えていたのです。
痰を吐いて ウィリーをして颯爽と暗闇に消えていった
とっつぁんバイクのおじさんは
いったい どこへ消えて 何がしたかったのでしょう・・・
その疑問は いまだに消えぬままです。
と言うか 特に知りたいとは思いませんが・・・
そんな多くのリアル恐怖トラップを乗り越え
ようやくついた 薬力大神の滝。
5月の初旬の山はまだ肌寒く
誰も居ないと分かっているので
旦那はフンドシが無いので パ○ツ一丁になり
いざ 滝へ・・・・
ところが
滝の水が予想以上に冷たかった為
大急ぎで心経をあげ
さっさと出てきてしまいました。
おまけに タオルは持って行ったのに
パ○ツの替えを忘れ
帰りはノーパンにズボンをはく
と言う 男性にしか分からなさそうな
超 不 快
なスタイルで帰宅してきた旦那さんなのでした
しかしながら
旦那さんはこの後
徐々に霊能スイッチが開花していくことになるのです・・・
