プリンセス・トヨトミや鴨川ホルモーなどの作家さんには珍しいハードボイルドと表現していいような時代小説。
今回は伊賀で育てられた風太郎という、何も成し遂げたことのない忍びが成長していく話。
色々な特殊な能力を持つ忍びの仲間や敵が出てきて、最後に伏線を回収していく物語。
あまりにも人が死にすぎるため、笑顔で読むことはできなかったが、入り込んでドキドキした。
以下、文庫版解説
和議成立ののち、平穏な日々が戻ったのも束の間、血なまぐさい因縁が風太郎を追い立てる。やがて訪れる最後の大決戦。燃え盛る大坂城目指し、だましだまされ、斬っては斬られ、忍びたちの命を賭けた死闘が始まる。崩れ落ちる天守閣、無情の別離、託された希望。圧巻のクライマックス。万城目学、時代小説でもお構いなし！