こんにちは
回春堂 慶煕柳(リュ)韓医院です。
多くの患者さんが漢方薬を処方され、「漢方薬とお酒を一緒に飲んでも大丈夫ですか?」という質問をよく受けます。
特に職場の飲み会や家族の集まりのように避けられない場で漢方薬とお酒を並行する状況に対する心配をたくさんされます。
今日は韓方医として漢方薬とお酒の関係についてわかりやすくお話ししたいと思います。
漢方薬、お酒を飲んで大丈夫でしょうか?
結論から言いますと、漢方薬とお酒は一緒に飲まない方がいいです。 その理由は、漢方薬の主な機能が体質を調節し、五臓六腑のバランスを整えることにある反面、お酒は肝臓に負担を与え、体内循環を混乱させるからです。 お酒が体に入ると、肝臓でこれを解毒するためにエネルギーを消耗することになり、この過程で漢方薬の吸収と作用の妨げになることがあります。
また、一部の漢方薬は肝臓の解毒機能を調節したり、肝臓の機能を回復させる薬材が含まれていますが、このような場合、お酒によって肝臓に炎症反応が起きたり、薬効が変質する可能性もあります。 特に、補薬や免疫力強化目的で服用中の方は、さらに注意が必要です。
漢方薬の服用中にやむを得ずお酒を飲まなければならないとしたら?
現実的にどうしてもお酒を飲まなければならない場合も確かに存在します。
このような場合は、いくつかの注意事項を覚えておいてください。
✔️漢方薬の服用とお酒の摂取の間に、最低4~6時間以上の間隔を置いた方がいいです。
空腹状態よりは食事を十分にしてからお酒を飲んだほうが肝臓の負担を軽減できます。
✔️お酒の量は最大限減らすことが核心です。
特に、高梁酒やウイスキー、蒸留酒のように度数の高いお酒よりは、ビールやワインのように相対的に度数の低いお酒の方がいいです。 もちろん、それさえも「適度に」飲んでこそ意味があります。
✔️翌日、漢方薬の服用は胃腸が回復した後に始めてください。
お酒を飲んだ翌朝、胃がもたれるような気分になったら、いっそのこと漢方薬の服用を1日休んだほうがいいです。 無理に服用するのは、かえって体に負担がかかることがあります。
漢方薬の服用以外に注意すべき食べ物
「漢方薬のお酒」と同じくらい頻繁に聞かれる質問の一つが、「他の食べ物は大丈夫ですか?」です。
漢方薬の薬効を最大限に引き出すために避けるべき食品がいくつかあります。
📍カフェイン飲料(コーヒー、エナジードリンク、濃い緑茶など)
カフェインは体内の循環速度と薬物代謝を速くし、漢方薬成分が体内に留まる時間を減らすことができます。
📍冷たい食べ物
特に漢方薬が体温を暖かく保ち、気血循環をさせる場合、冷たい飲み物やアイスクリームは反対作用を誘導することがあります。
📍刺激的な食べ物(辛い食べ物、脂っこい食べ物)
胃腸粘膜を刺激して漢方薬の吸収を妨げることがあり、特に胃腸が弱い方には漢方薬の効果を落とすことがあります。
📍健康機能食品、他の薬剤
よく患者さんがビタミン、オメガ3、栄養剤などと併用されますが、成分間の相互作用によって肝臓と腎臓の負担が増加することがあります。 これも担当の漢方医と相談してから服用するかどうかを決めた方が安全です。
漢方薬は単に症状を抑えるのではなく、体の乱れたバランスを回復させる治療法です。
それだけに、服用中の生活習慣や食習慣も治療の重要な一部になります。
特に漢方薬のお酒のような組み合わせは、薬効の損失だけでなく、予期せぬ副作用のリスクも伴うことがありますので、なるべく避けた方がいいでしょう。
もし飲み会が避けられない状況であれば、担当の韓方医にあらかじめ相談を受けて調節し、服用間隔や方法を正確に案内してもらうことをお勧めします。
体のための漢方薬がきちんと働くには、それだけ繊細な管理と注意が必要です。 この文が漢方薬を服用される方々に役に立つことを願います。




