Kalinnikov Sym1/ Svetlanov USSR SO

 

カリンニコフを知ったのはいつものようにディスクユニオンで見つけたNaxosの中古CDからです。

 

Sym 1 & 2/ Kuchar ・ National SO of Ukraine

 

帯に「病と貧困と失意のうちにわずか34才で世を去った天才叙情派作曲家」のコピーが気になって買ったのですが、後で調べるとこのCDはNaxosでは大ベストセラーになっているようでした。

聴けばわかりますが、民族色豊かでまさにロシア人作曲家のこの曲を叙情豊かに演奏しており、単調な主題ですが聴かせる演奏なので驚きました。

カリンニコフは晩年ヤルタで過ごしているのでウクライナ系の指揮者とウクライナの楽団の理解度が高く、このような良い演奏が生まれたのでしょう。

 

この2つの交響曲はロシア革命以前、ちょうどチャイコフスキーの6番と同じころ作曲されています。聴いた当初から1番は「チャイコフスキーの悲愴に似ているな」と思いましたが、民族色の濃さだけではなく時代背景も影響しているのでしょうか。

 

カリンニコフの1番ではスヴェトラーノフの1975年録音が面白いと思います。

Naxosのコピーでは「叙情派」と書いていましたが、彼の演奏はそんなことはお構いなしで管楽器が前面にでてガンガン演奏しています。この演奏を聴いているとロシア人作曲家の曲だということを一瞬忘れてしまうほどです。

 

どちらが好みかと云えばその時の気分次第でしょうね。