Pee Wee RussellといえばBixとの共演もあり、Discographyによれば初録音は1922年なので生粋のSwing Age だと思いがちですが、晩年には今一つしっくりしない演奏ですがThelonious Monkと共演もしてます。

 

私はこの人の真骨頂は中間派にあると思います。

その中で断トツで好きなアルバムがこのPortrait of Pee Weeです。

 

このアルバムとの出会いは、30年ぐらい前に渋谷のタワーレコードで偶然見つけたCDでした。

よくジャケットを見て直観で感じることがありますが、まさにこれがそうでした。

それまではEddie Condonのバンドの中で聞いていた程度で、なんとも思わなかったのですから、なぜこのアルバムを即決で購入したのか今でも不思議です。価格も2500円ぐらいでしたので安レコ買いではありません。

 

聞いて一番しびれたのが、World On A StringとOut Of Nowhereです。

枯れたようなトーンのクラリネットを飄々と吹き、独特の哀愁もあり力強さもあり、こんなOut Of Nowhereは聞いたことがありませんでした。

このアルバム全体にこの雰囲気があふれているので最後まで一気に聞き通すことが多いです。

他のアルバムでこの枯れた雰囲気が味わえるものはいくつかありますが、死後にXanaduから発売されたOver The Rainbowの表題曲がおすすめです。

 

 

 

中間派と云えばほかにもいいアルバムがたくさんありますが、私にとってはこれを超えるものがありません。