柔らかい肌 仏 1964 など | ジャンク修理日記

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柔らかい肌 仏 1964

監督 フランソワ・トリュフォー

主演 フランソワーズ・ドルレアック ジャン・ドサイ

 

 

バルザックの評論も書いている著名な評論家ピエール・ラシュネーは、リスボンへの講演旅行の途中で、美しいスチュワーデスのニコル・ショメットと出会う。ニコルもまたピエールに魅かれ、リスボンのホテルで2人は関係を持つ。その日から、ピエールのスリリングな二重生活が始まる。ピエールには長年連れ添った妻フランカがいたが、2人の恋は徐々に深みにはまっていく。 

 

感想

 

定番の不倫もの、話は淡々と進んでいき、目新しい演出はないが、ニコル(フランソワーズ・ドルレアック)の落ち着いた妖艶さは光っている。ピエールがジーンズ姿に不満そうな態度をすると、休憩中に、スカートに着替える場面など、見せない演出は秀逸、ピエールの妻フランカに情事がばれないようにあたふたする姿は滑稽、結局最後は、新居を立てるも、ニコルに「そういうつもりはないの、ごめんなさい」と捨てられる始末、妻とよりを戻そうと連絡するが、すれ違いで、エンディングはなかなか衝撃的、サスペンスタッチで楽しめました。フランソワーズ・ドルレアック(カトリーヌ・ドヌーブのお姉さん)は「リオの男」の陽気な娘キャラと違って、またよかった。若くして亡くなったのは残念です。

 

気狂いピエロ 仏 1965

 

監督 ジャン・リュック・ゴダール

主演 ジャン・ポール・ベルモンド アンナ・カリーナ

 

「ピエロ」と呼ばれるフェルディナン(ベルモンド)は、不幸な結婚をしていた。退屈な生活から逃げ出したい衝動に駆られていたフェルディナンは、ふと出会った昔の愛人であるマリアンヌ(カリーナ)と一夜を過ごすが、翌朝見知らぬ男性の死体を見つけ、彼女と共に逃避行を始める。

 

感想

 

フェルディナン(ベルモンド)は平凡な生活から逃れるため友人のパーティーで再会した昔の愛人であるマリアンヌ(カリーナ)と逃避行の旅を始めるが、インテリの読書家のフェルディナンと芸術家タイプのマリアンヌは魅かれながらも、何事も話が合わない、主人公の考えや行動も良く分かりませんね。1回見ただけでは理解しがたいです。パーティーでベルモンドがあんたは誰といろいろ質問してる相手は監督本人なのか?哲学的な雰囲気を演出してます、ジャン・リュック・ゴダールの作品は難解ですね。ヌーベルバーグの映像作家ということですが、他の作品もこんな感じなんですかね。トリュフォー、シャブロルは比較的わかりやすいんですけどね。ベルモンドは、どんな役も様になりますなね

 

ビッグガン 伊 仏 1972

 

監督 ドゥッチオ・テッサリ

主演 アラン・ドロン

 

腕利きの殺し屋・トニーは、息子の7歳の誕生日を機に、組織から足を洗うことを決意する。だが、それをボスに打ち明けた数日後、彼の妻と息子が無残にも殺害されてしまう。復讐を誓うトニーは、組織の幹部を一人また一人と冷酷に始末していく。

 

感想

 

妻子を乗せた車の爆破シーンとか、協力者を乗せた車のスクラップシ-ン、車が釣り上げられ機械でつぶされていく・・・は、マカロニ監督らしい残酷な演出です。復讐物として、カーチェイスとか見ごたえはあります。影のある冷徹な殺し屋アラン・ドロンはこういう役は似合います。でも最後は、仲間を信用してしまうんですね・・・ 義理と仁義の男でした。

 

黄金の棺 伊 スペイン 1967

 

監督 セルジオ・コルブッチ

主演 ジョセフ・コットン

 

南北戦争が終わった直後の頃。南軍の再興をもくろむジョナスは、資金獲得のため三人の息子ジェフ、ナット、ベンと共に北軍の現金輸送隊を襲撃し、多額の紙幣を獲得。アランという名の戦死した人物の遺体を運ぶという名目で棺の中に紙幣を隠し、郷里へ向かう・・・

 

感想

 

ジョセフ・コットン主演のマカロニウエスタン 

かつての名優がマカロニウエスタンに出演・・・ 

際物のマカロニに出ていたとは意外でした、マカロニでキャリアアップしていった俳優は多いのに逆のパターンは珍しい。

「ガス燈」「第3の男」「市民ケーン」 「ジェニーの肖像」「疑惑の影」「ナイアガラ」「白昼の決闘」「旅愁」・・・等

40-50年代に活躍し、数々の、名作、大作に出演してます。

派手さや、知名度はあまりないですが、渋い2枚目として

誠実な人柄役が、特徴の俳優さんです。

 ホ-ムドラマ、サスペンス物が多いですが、

この作品は、南北戦争後の南軍復興をもくろむ野心家(悪党)という設定、3人の息子を従えるおやじ役、お話としては、ガンアクションやサスペンスとして、まあ楽しめました。

ジョセフ・コットンとしては最後の主演作です。

 

時代の流れでしょうか、晩年はヘンリー・フォンダやアレック・ギネスのような味わいのある作品がなかったのは残念です。