2MB4年の経済実績 絵に描いた餅だった大統領公約 | 朝鮮問題深掘りすると?

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初老の徳さんが考える朝鮮半島関係報道の歪み、評論家、報道人の勉強不足を叱咤し、ステレオタイプを斬る。

韓国の民主労働党が2MB政権の経済実績を発表しました。ご承知のように2MB政権はノ・ムヒョン政権の経済運営を素人であるとし、経済を知る2MBこそ大統領にふさわしいと民衆を幻惑して登場した政権です。だが、その政権のしたことは富者減税と「富益富貧益貧」の深刻な格差社会の創出であったし、対北断絶政策であり、イデオロギー統制社会であり、状態的戦争の危機を孕んだ社会をつくりあげることでした。


そのために韓国社会は経済的困難と戦争の危機に包まれ,民主主義が踏みにじられた反民主「復古(ファシズム)社会」への回帰路を歩み始めました。国家保安法がむやみに振り回され、言論は体制イデオロギーの伝播者に成り下がり、民主主義は踏みにじられ、不正と腐敗が政治圏を覆う非正常な社会が生まれました。朝鮮半島は戦争の危機に常時包まれ、東アジアの平和と安定がつねに脅かされました。


民主労働党の2MB政権の4年間経済成績表は2MB政権のぶち上げたバラ色の展望がへたの絵に描いた餅に過ぎなかったことを良く見せてくれます。だが、清掃夫の仕事まで「私にも経験があるのでよく分かるが」というフレーズを好む2MBは、口を開ければ「自分はがんばった」「予期せぬ世界経済の急激な変化が目的達成を阻んだ」「不可抗力だ」と言い逃れに終始しています。


しかしあと1年と任期が迫った時点でこの言い逃れは通じません。韓米FTAによって何とか挽回しようという腹づもりは見え見えですが、最早その時間もあまり残っていません。仮に韓米FTAによって多少の数字稼ぎにはなるでしょうが、それ以上に対米経済従属が深まり、経済構造や産業構造が不均等になり、いびつになるのは目に見えています。


この成績表を見た限りでは2MBを弁護する余地はなく、綺麗に尻をぬぐうことを考えた方が良いようです。
翻訳をしませんでしたので、ハングルの分からない読者、老眼の方には分かりづらい思いをさせることになりますが、最低限のことはお知らせするつもりです。



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上の表を左の縦列からみると、上から最初に区分、続いて経済成長率、一人当たり国民所得、世界経済順位、KOSPI

指数、仕事場創出増加数、女性の仕事場増加数、青年失業率の順です。次の縦列はノ・ムヒョン政権5年間の実績です。


次が2MB政権の実績ですが、最初の縦列は4年間の平均または2010あるいは2011年の実績で、その後は年度別実績です。そして最後の縦列は2MBが大統領選挙時に掲げたバラ色の公約です。公約を上から順に訳すと「毎年7%成長」「10年内に4万ドル達成」「10年以内に7位の経済大国」「08年までに3000p任期内に5000p達成」「年間60万個」「年間30万個」「半分に縮小」です。すぐ分かるように何一つノ・ムヒョン政権の実績を超えたものがありません。多分この趨勢で任期を終えると思います。またまったく公約がそれこそ絵に描いた(しかも下手な絵です)餅デしか無かったことが分かります。


ところが2MBはこのどうしようもない結果を自分の責任ではなく、世界経済の急激な変化という不可抗力のためだと言うのです。まったくもって恥知らずとしか言いようがありません。日本の政治家も酷いですが、ここまで破廉恥な政治家はそのイスに座ってはいられないでしょう。2MBが涼しい顔をして大統領だと粋がっていられる、まさにそれこそ韓国の民主主義が腐っていることの証です。