記事をアップする時間の入力を間違えていたことについ今しがた気がつきました。毎日訪問していただいている皆さんには申し訳ないことになりましたご容赦ください。
さて、書かなければと思いながらかけなかったことについて書くことにします。韓国の李明博大統領が8日、長官クラスの9人を入れ替える内閣改造をおこないました。大、中、小で区別するならば、主要閣僚の交替がなかったということから中幅改造とでも言いましょうか。しかしこの改造、いろいろ問題があります。一言で言って「コード人事」(大統領が自分とコードの合う人物を閣僚に任命する情実人事)と呼ばれ、韓国では著しく評判が良くありません。
第一に新たに任命した総理キム・テホは、李明博のように「立身伝」を誇る者ですが、それがまた李明博大統領と似てウソで固められたものであることが学友や成長過程を知る人物など証言から明らかになっているといういわく付の人物です。
彼は貧農出身で苦学の末に大学を卒業したことになっていますが、父の農業を少し手伝ったことで農民になるのなら、母親の台所仕事を少し手伝えば賄い婦出身にでもなるのかと皮肉たっぷりに指摘されたりもしています。しかも貧農出身だといわれていますが実は父親は富農であることが明らかになっています。在日出身を「売り」にしてきた李明博大統領とよく似た話です。
「最大の行政目標は企業が投資したくなる都市を作ること」と、自分が庶民ではなく企業側の人間であることを堂々と言ってのける人物が、いったいどんな政策を取るかは目に見えています。「立志伝的な若い人物」という評価の裏側で労組をなくし企業規制もなくすべきだと考えていることは目に見えています。
しかも彼は李明博大統領が国民の強い反対を押し切って推進している「4大河開発」推進強硬派で、この問題を強硬に推進できないでいたチョン・ウンチャン前総理に、世宗市問題での失敗も重なって嫌気をさしてきた李大統領の眼鏡に適った人物だということのようです。
第2に、安保外交担当閣僚はすべて据え置きとなっており、国民は強く失望しています。キム・テヨン国防長官、ユ・ミョンファン外交通商部長官、ヒョン・インテ統一部長官など、対北朝鮮関係や外交関係を悪化させた張本人らがそのまま堂々と居残っているのです。
キム・テヨン国防長官などは、「天安艦」事件で他の多くの軍幹部らが懲戒の憂き目に会ったことを見ても懲戒が当然ですが、なぜかそのまま居座ることになりました。ユ・ミョンファンにしても先の「天安艦」外交や対中、対リビア外交を満身創痍にした失態を見れば首を切られて当然でしょう。そしてヒョン・インテにいたっては最悪の南北関係をもたらしたことを考えれば、当然消えなくてはならない人物です。ましてや北朝鮮ではこの3人を「民族反逆3悪人」として処罰を要求しているのです。
第3にイ・ジェオを特任長官に据えたのも問題です。この人物、李明博大統領の腹心で第2人者といわれながら、内部権力闘争で立場が危うくなるやアメリカに逃れ、ほとぼりが冷めるや帰国し先の補選で当選した人物ですが、地方選でのハンナラ党の敗北から自分の出番が来たと一躍躍り出たその鼻覚の良さには驚きます。また彼の起用は、彼の帰国が李明博大統領の意向だったことがわかります。
その彼を李大統領は新総理のご意見番として活用しようとしていることのようです。つまり若いキム・テホを「指導」し、「活用」するのが彼 の役割のようです。
第4に閣僚名簿から消えて当然の「3悪人」がなぜ残ったのかという問題ですが、3つほどの見方があるようです。第1は李明博大統領が現在の安保外交路線をそのまま強行する覚悟であることを表明したものだという指摘です。第2はアメリカがこの「3悪人」の首切りに反対しているという見方です。そして第3はこの「3悪人」の首切りは韓国の政権周辺を俳諧しているニューライト勢力の強い反発を生み、結局李明博政権の政治的地盤が崩れる危険を冒すことになるという見解です。
管理人はこの3つの見方をすべて肯定します。この3つが重なっていると見るわけです。つまり、他にどうしようもないということです。「3悪人」の首切りは第1に現在の強硬な対北朝鮮政策が間違っていたことの認定につながるし、第2に現在の対米従属外交の失敗を認めるということであるし、第3に現在の対北軍事政策が間違いであることを認めることにつながります。つまり「天安艦」事件を巡るすべての政策が間違いであったことを認めることにつながり、その是正を求める韓国民の要求を受け入れざるを得ない状況を自ら作り出すことになるので、絶対にこの「3悪人」を切ることは出来ないというわけです。
同時にこうした判断は、今後の李明博政権に少しの変化も期待することは出来ないという判断をもたらす他ないでしょう。
実際、こうした強硬姿勢は韓国民衆のより強い反発を招いています。国民は「最も深刻な問題は国政運営での独善と無能を改善する意思がまったくない」「親衛特攻隊で固めた」「親政体制を強化しただけ」「回転ドアー式人事」「7.28補選での勝利に酔い地方選での敗北を忘れた傲慢さの発露」だと糾弾しつつ、国会での認証手続きを警戒し、見守ると指摘しています。
今回の内閣改造は、現在の危機的な朝鮮半島をいっそう危険な状況に追いやる可能性を色濃くかもし出しており、李明博政権が現在の従属的対米関係をよりいっそう固めるために突っ走る可能性を見せています。そしてこうした李明博政権の対米従属政策は強い圧力となって日本に迫ってくるでしょう。韓国を完全に従属化においたアメリカの一方的な要求に、はたして日本はどこまで抵抗することが出来るのでしょうか。