皆様、Merry X'mas！
キリストの降誕祭ですね。
坊ちゃんも私もあまり関係がありませんし、教会にも行かないので
今日は一日、屋敷でゆっくり過ごす予定です。
坊ちゃん、グリーティングカードが届いていますよ。
「ん…。」
…雪、結局降りませんでしたねぇ。
「ん…。」
どうしたんです？元気がありませんね。
プレゼントを貰えなくて拗ねてるんですか？
「そんなわけないだろ…子供じゃあるまいし。」
クスッ…そうでしたね。
ですが、使用人達だけ貰うのは流石におこがましいですから、私からこれを…。
ツリークッキーです。
抹茶風味でしっとり仕上げたクッキーを、シュガーパウダーとアラザンで飾ってみました。
「ほぉ…。」
お気に召して頂けたでしょうか？
「ん…まあ、悪くはない。」
恐れ入ります。
「ブラック…。」
はい。
「…神とやらは本当に居るのか？」
えぇ、居ますよ…一応は。
「…そうか。」
…居たとしても、坊ちゃんは信仰したりはしませんよね？
「当たり前だ。神など下らん。」
…それでこそ私の坊ちゃん。
「お前に魅入られた時点で神とは無縁だ。だから、この行事も不快でしかなかったが…
…まあ、たまには良いかもしれんな。」
おやおや…お菓子一つでもう機嫌が直りましたか。単純ですねぇ。
「うるさい！」
まあそう照れなくても。年相応で可愛らしいではありませんか。
「そうか…そんなにこの新調した銃で撃たれたいのか。」
うっ…それは…遠慮しておきます。流石に少し痛そうです…。
「ところでブラック、日本の正月には色々なアイテムがあるな。」
え？あぁ…門松や鏡餅の事ですか？
「それをうちで出してみるのはどうだろうか？」
いきなり仕事の話ですか…
本日は予定を全てキャンセルした完璧な休日です！
滅多にないんですから、仕事のことは忘れて下さい。
それに、お正月アイテムを今から出しても遅いと思いますよ？
「チッ。…じゃあバレンタインの事だが…。」
坊ちゃん！
「明後日、この工場に行って次の商品の説明をしてこい。命令だ。」
………イエス、マイロード。もう、お好きにどうぞ…。
ハァ…ワーカーホリックも困り者ですね。
過労死はやめて下さいね…。
「フン。お前が僕を死なせるわけないだろ。」
それは勿論ですが…。
たまには他愛無い話でも…と思ったのですがねぇ。
結局いつもの坊ちゃんでした。
呆れを通り越して感心します。
それでは皆様、御機嫌よう。