★大阪環状線103系の気になる運用は?

JR西日本は2017年10月3日(火)、「103系の日」に大阪環状線で48年間活躍した103系が引退する事が決定した。

「大阪で48年間走ったオレンジ色の電車、大阪環状線103系勇退」(JR西日本ホームページ)

↑詳しくはこちらをご覧になりたい。



JR西日本 103系(環状線LA4編成)

↑103系は大阪環状線を周回する列車(駅の案内では「環状」と称する)に使用され続けていた。
しかし、国鉄時代に3,500両以上作られた車両は徐々に世代交代が進み、JR東日本やJR東海管内では10年以上前に第一線から退いている。
JR西日本とJR九州(筑肥線)だけがしぶとく生き残っていた。大阪環状線、大和路線、阪和線ではまだまだ容易に乗れる・・・と思っていたら、ここ2~3年で一気に廃車が加速。
今や「運用調査しないと乗れない103系」になってしまった。

大阪環状線では、駅のリニューアルや安全快適な駅に進化する「大阪環状線改造プロジェクト」が大絶賛実施中である。
私はそんなに頻繁に乗らないが、たまに大阪環状線に乗ると最近は”古臭さ”が排除され、”新しく高級感ある作り”になっている事に驚く。
この一環で2016年12月23日からは、新型車両「323系」が登場。

JR西日本 323系

↑323系に乗車する機会はなかったが、それでも意外に環状線では少数派。周回列車は201系が圧倒的に多く、タイミングが悪いと意外と乗れない。
だが、運用調査をすると、103系と201系は共通運用で営業に就くのは1運用(05運用のみ)を除き朝と晩のラッシュ時のみ。昼間はこの運用を除き323系のみとなっている。
一部は日根野の223・225系、奈良の221系が周回列車として運用に就く事もあるらしい。
323系は2018年度までに大阪環状線を周回運転する列車の全てに充てられる事が決まっており、201系も消える事になる。

大阪環状線の103系は今や1編成しか存在しない。9月7日までは「OSAKA POWER LOOP」と称した大阪環状線改造プロジェクトを宣伝するLA3編成が営業していたが、これも同日に引退。後日廃車前提で吹田総合車両所に回送された。
遂に最後の1編成だけとなってしまい、LA4編成。それがついに引退する事になる。
引退日は、2017年10月3日(火)となんとも中途半端な日どり。冒頭に述べた通り、10月3日=103系の日なので、この日が引退日であることが決まったのは、粋な計らいだ。

しかし、あくまでも103系は普段通りの運用に就くため、何時何分発の列車が「103系最終運転」と言う事について、JR西日本は「混乱・混雑・ダイヤの乱れ・事故防止のために公表しない」とした。妥当な判断である。

103・201系は共通運用になっており、特に朝ラッシュ時(6~10時)に営業に就く事が極めて多い。
一方で昼間に営業に就く運用は1つしかなく、夕方~晩についても営業に就く列車はあるが、朝よりは少ない。

また、環状線は1周約40分なので、同じ場所で40分程度待っていれば、103系が営業に就いているかすぐにわかる。営業に就いていないならば、大阪城公園駅に行けば、ホームから車庫(吹田総合車両所森ノ宮支所=近モリ)が見えるので、ここに103系があればそういう事になる。
従って、103系が動く事を狙うのであれば、朝が良い。

★大阪環状線で引退後の103系や201系の動向を予想

当ブログ恒例の車両動向予想。
実績からして「確実に的中」するものではないので、実際には異なる場合(予想が外れる事)も多々ある。
あくまでも「参考程度」と考えていただきたい。

103系については、確実に廃車となるだろう。
寿命から考えて他線転用するのは現実的ではなく、そうしてしまうと逆にコストがかかってしまうためだ。
103系はJR西日本管内でも勢力を減らしており、2017年7月までに阪和線から(羽衣線を除く)全て引退した。奈良の103系も引退するのは時間の問題となっており、代わりになる車両が用意出来次第、消えるのは確実だ。奈良の103系も決して長く活躍できないだろう。

JR西日本 201系(環状線)

↑201系も2018年度中には環状線から撤退予定。
東京の中央線快速と同じ色をしているので、懐かしく感じる人も多かろう。だが、これも見納めになるのは決定的。103系とセットで今のうちに見る事をオススメする。
103系と異なるのは、これは廃車にならない事。まだまだ走る事は可能である。
環状線の次の移籍先と言ったら、奈良しか残っていない。奈良の103系を引退させて、代わりに出る車両が201系と言う事は容易に予想が出来る。
今の所、JR西日本は321系、
環状線以外の路線で使用する323系が登場する話は出ていないので、201系以外に出てくる車両が見当たらない。



↑加古川線(写真)や播但線(電化区間)で103系は残っているが、これを置き換えるために、201系を”魔改造”する事も考えにくい。
両線で今後長く使うのであれば、国鉄型の改造ではなくて、せめて223系等のJR型の改造か、新造車(125系や227系等)にした方が、長期的な視点で考えた時にコストと言う面では安上がりで、サービスレベルも向上可能だ。

また、201系を岡山、広島、米子、下関に移籍させる理由もない。
ドア数の違いであれば、広島にかつて103系があったが、使い難かったと言うのは事実。セノハチは通れないし、編成数自体も少ない事もあった。中途半端に移籍させた所で、活躍出来るのは長くても10年ちょっとなので、だったら新造車の方がメリットだ。
岡山や下関でも227系が今後登場してきても当然で、昔のように京阪神地区で不要になった中古車を移籍させる手法と言うのは、今の時代もはや通用しない事だ。理由は前述の通りだ。