★京阪線2017年8月20日(日)にダイヤ改定

京阪電気鉄道は2017年8月20日(日)にダイヤ改定を実施した。

「8月20日初発から京阪線のダイヤを変更」(京阪電気鉄道ホームページ)

↑詳しくはこちらを参照されたい。
最近の京阪ダイヤ改定と言うと、特急等の優等列車を淀屋橋に集中的に発着する一方で、普通列車は中之島発着に変更し中之島線には優等列車が消えてしまったことがあげられる。
京阪では毎年必ずダイヤ改定を実施しており、年により実施時期はバラバラだが、基本的にはお客の動きが毎年変化するので、お客のニーズに対応した形でダイヤを組んでいる。在阪私鉄では意外にこれは珍しく、何年もダイヤを変えていない会社(阪急や南海)の方がむしろ多い。

今回のダイヤ改定も特急主体の内容となっているが、大きな注目点は8000系の特急車6号車(大阪方から数えて3両目)に有料車両の「プレミアムカー」を連結する事だ。
京阪電車107年の歴史の中で、史上初めて指定席、有料特急が登場する事になった。





↑車内は8000系のダブルデッカー。ダブルデッカーは乗車券のみで乗車可能で「かなり豪華」。これよりもさらに豪華の車両が登場する事になった。

★京阪特急史上初めてのリクライニング座席+全席指定の有料車両が登場

「京阪特急プレミアムカー公式ホームページ」

↑詳しくはこちらを参照されたい。

【乗車方法】

まず当たり前だが、乗車券が必要だ。これは交通系ICカード(pitapaやICOCA等)や紙のきっぷだ。
今までの京阪特急ならばダブルデッカーや以前あったテレビカーにも乗車可能で、8000系車両であっても自由席であった。そもそも指定席と言う概念がなかった。

プレミアムカーは、ただでさえ豪華な8000系車両をさらに豪華にした。
具体的には、京阪特急史上初めてのリクライニング座席にして、スマホやパソコンの充電が可能なようにコンセントを設置。座席テーブルはパソコンが置けるように配慮されている。
さらに専属のアデンタントが乗務し、サービスをするとしている。JR東日本の新幹線グランクラスのような軽食サービスは存在しないようで、首都圏のE233系等のグリーン車で乗務するグリーンアデンタントと同様のものになるか?無料で毛布(ひざ掛け)の提供やその他検札等であろう。

プレミアムカーに乗るには別途指定席券が必要となる。
料金は、大阪府内のみの利用(淀屋橋~樟葉)と京都市内(出町柳~中書島)~枚方市までは400円、それ以外は500円となる。
いずれにせよ、500円玉1枚あれば乗る事が可能だ。
京阪線の運賃レベルからすると高めの料金設定で、淀屋橋~出町柳で乗っても運賃(460円)より高い料金だ。
購入方法は、特急停車駅の有人窓口(インフォステーション)か予約専用サイト「プレミアムカークラブ」(要会員登録・要クレジットカード)となる。いずれも乗車14日前の午前10時から購入可能だ。
個人的には、駅で購入する際に券売機で購入可能か気になる。

【運行列車】

京阪特急は概ね6本/時が運行されており、全てが全て8000系ではない。



↑3000系(写真)も2本/時程度あって、これにはプレミアムカーは連結されていない。
それ以外にも車両点検等の都合で通常のロングシート車両、すなわち、9000系等が運用される事も臨時的とはいえそれなりにある。
具体的な8000系運行ダイヤは京阪のホームページや駅頭で案内されているので、これを参考にするしかない。

【その他】

平日朝ラッシュ時に樟葉・枚方市発で1本ずつ京橋まで無停車の「ライナー」を8月21日(月)から運行する。
これはJRで言う「ホームライナー」的な性格の列車で、着席通勤・通学できることが最大の利点だ。
これは全席指定で乗車券以外に300円必要だ。プレミアムカー乗車希望の場合は上記のとおりである。
また、1・7・8号車については、上記の予約専用サイトのみでの販売で、駅頭での販売はない。

・・・最後に京阪がプレミアムカーを登場する事になった理由は、「お客の減少」である。これは関東でも言える事で西武や東急の「Sトレイン」、東武の「TJライナー」や京急でも始めている。
鉄道事業の収益を維持する事に加えて、私鉄沿線なので路線そのものの付加価値を高める事で、利用者をつなぎ止める事が最大の狙いである。
今後は全特急車両に拡大する可能性があって、3000系も改造でプレミアムカーを連結するのではないか?と私は見ている。