各地のいわゆる「ゆるキャラ」の日本一を決めるコンテスト、「ゆるキャラグランプリ」が今年は浜松で開催される。
初めて知ったが、「ゆるキャラ®」となっていたので、どこかの登録商法のようだ。
今年は徳川家康の没後400年で、静岡県内ではさまざまなイベントが開催されているが、「ゆるキャラグランプリ」もこれと連動すると言う。
どんな関係があるのか?と。いくらなんでも無理があるのではないか?と。

★静岡~新居町で特急「ふじかわ」を1往復だけ延長運転。お客は決して多くないと思うが?

「”ゆるキャラグランプリ”のおでかけに便利!特急ふじかわ延長運転」(JR東海ホームページ)

↑JR東海は、11月21日(土)~23日(月)の3日間、「ゆるキャラグランプリ」の会場となる、JR東海道線弁天島駅へのアクセスを便利にするため、期間中特急「ふじかわ」を1往復に限り、静岡~新居町(あらいまち)で延長運転を実施する。




↑写真はイメージ
「ふじかわ」のヘッドマークが入った写真を探してみたが、見つからなかった。意外にも撮影した事が少ない。
ダイヤとしては、2号(静岡8:37着)を新居町まで延長運転。
帰りは11号(静岡17:40発)を新居町から静岡まで延長運転。
静岡~甲府に関しては定期列車とダイヤは同じ。
延長運転区間のダイヤは、2号は静岡8:41発→浜松9:41発→弁天島9:53発→新居町9:57着。
帰りの11号は、新居町16:12発→弁天島16:16発→浜松16:30発。上記リンクページには書いていないが、静岡着は17:30前後と思われる。
車両は通常の「ふじかわ」と同じ、373系の3両。増結はしない。
静岡~浜松の途中駅の営業停車はしないと思われる。
スジ的に考えて、運転停車もない可能性が高く、あったとしても1駅で最小限の時間であろう。
この辺の細かい時刻は、『鉄道ダイヤ情報』と言う雑誌に書いてあるはずだ。

「ゆるキャラグランプリ」の会場は弁天島であるが、なぜここ止まりにせずに、次の新居町までにするのか?
これは、弁天島駅の配線の都合があろう。すなわち、浜松方面へ折り返す事が出来ないため、それが出来る新居町まで進める必要がある。たかが1駅であっても回送(非営業列車)だと収益が生まれないため、お客が少なくてもそれが発生するチャンスはあるため、あえて営業運転すると言う考えだ。
2号として新居町到着後はそのままにしないで、浜松の車庫まで回送して清掃等を行うだろう。

「ふじかわ」の延長運転は極めて珍しく静岡以西においては、私の記憶の限りだと1996年の5月の大型連休頃に実績があると思った。以後途絶えていたので、”19年ぶりの快挙”となる。
なお、373系自体は毎日「ホームライナー」として静岡以西でも走行するため、”珍しい顔”ではない。
話題性はあるとしても、身延線沿線から「ゆるキャラグランプリ」のために、浜松の先の弁天島まで行く需要は、そんなにないと思う。
”ツアーズ枠”(子会社の旅行会社JR東海ツアーズが旅行商品を発売)である程度埋まるくらいで、一般の向けにはそんなにきっぷが売れるとは思えない。

静岡県民向けに言わせてもらえば、JR東海は一応「ゆるキャラグランプリには、JRでどうぞ」的な宣伝はしているはずだ。JRで行ってもメリットが薄いため、極端な利用増にはつながらないのではないか?
利用の主体は新幹線を使って、東京や大阪等の遠方からのお客が中心で、静岡県民ならばクルマがほとんどであろう。
なお、新幹線は「ゆるキャラグランプリ」開催に伴う増発等はない。
つまり、「のぞみ」は全て通過、わずかな「ひかり」と「こだま」に頼るしかない心細さである。