★新潟県側と長野県側では客数に差がある信越線




↑直江津からは13:11発の348M長野行きで途中の駅で下車する

ことなく一気に長野に向かう。115系の長野色N33編成であるが、

この編成は新潟車両センターに移籍しているはずだ。

新潟駅でも昨年冬この編成を見た事があるが、塗装は長野色の

ままで村上行きの普通列車として運用していたことを覚えている。

なのに、所属表記は「長ナノ」のまま。ここを変更せずに新潟に

在籍しているとは考えにくいので、長野に戻り、新潟移籍は

一時的だったと言う「レンタル移籍」なのであろうか?

正式な所属がどこかわからぬまま、先頭のクモハ115-1121の

ボックス席に座ったのは、発車の30分以上も前。

入線そのものがかなり早いのであった。

北陸線からの539M(12:54着)、越後湯沢行きの「はくたか11号」

(13:00着)から乗り換えるお客もわずかながらいるが、

意外に多かったのが北越急行線からの834M(13:06着)で

ここからのお客が一気に348Mの座席を埋める。

北越急行の運転士と348Mの運転士が気さくに話していたが、

JR東日本の運転士が北越急行に出向するケースが多く、

一応所属が違っているものの、違う社の乗務員同士がこうやって

話す光景はかなり珍しいように見えた。

北陸線と比べて線路規格が落ちたように感じる信越線に入る。

線路脇は草が生えがちで北陸線ではそれが少なかったので、

草の存在が悪い意味でかなり目立つ。

115系のボックス席は一応改良された形状になっているものの

原形のまま残る北陸線の413・475系とやや異なり、

115系の方が背もたれの角度が直角だ。

高田では改札前のホームからまとまった乗車があり、

やっと?立客も出る。交換したのはEF64-31の単機回送の

機関車であったが、恐らく長野から配給列車等の関係で

やってきたのであろう。

JR東日本の在来線車両が引退すると長野にある総合車両センター

で解体作業が行われるが、多くが機関車に牽引される形で

持ってこられる。今は自社線のみのルートで機関車運転も自社が

担当しているが、新幹線が出来ると少なくても長野~直江津間は

JR東日本でなくなるため、えちごトキめき鉄道やしなの鉄道に

線路使用料を支払ってでも今のルートで動かすのか?

それを嫌がって線形的に不利な中央東線~篠ノ井線経由が

メインとなるのか?気になってしまった。

348Mが最も混雑したのは高田~南高田間。

えちごトキめき鉄道になると、直江津~上越妙高がドル箱区間に

なるものの、決して満足にお客が多いわけではない。

お客の主体が制服姿なのは、以前乗った時と変わりなく、

どこかのローカル線みたいにそれしか乗らないのは、

これからやっていけるのか?と不安に思わざるを得なかった。

脇野田の利用は少ないものの、新井では乗り降りが多く見られ、

少ないながらも立客が残る。比較的人口が多いのはせいぜい

この辺まででここからは山間部に入ってくる。


JR信越線 二本木駅

↑スイッチバック構造の二本木駅。(写真は2013年撮影)

同じ構造を持った篠ノ井線の姨捨駅でもワンマン列車が車掌等の

他の保安要員を用意せずに行っているので、二本木でも新会社に

なれば同様の事をやると考えられる。

二本木は列車交換する事が多く、来たのは直江津行きの「妙高3号」

(189系・長野のN104編成)であった。


JR信越線 関山~二本木

↑二本木~関山(写真は2012年撮影)

段々畑が広がる美しい車窓が広がり、ポツリと115系に向かって

カメラを向けるファンの姿も。来年春以降の新会社になると

E127系等のステンレス車が主体に。

妙高高原には14:02着。この駅がえちごトキめき鉄道と

しなの鉄道の会社境界駅で、現時点でもこれより直江津方が

JR東日本新潟支社、長野方が同長野支社と、支社境界駅でもある。

なお、駅の管理は新潟支社である。

列車の運行上は、妙高高原で折り返す事を原則とするため、

一部直通もあるらしいが、ほとんどのダイヤパターンでは

乗り換えが必要となる。

この駅から乗ってくるお客は旅行者風の人ばかりで、制服姿等の

いわゆる地元客はあまり見かけなかった。

妙高高原から少しすると長野県に入り、新潟県側と大きく異なり

トンネルや曲線が増えてくる。

車内を一巡してみると、直江津や高田から乗り通したお客が多く

空席が目立つ。ボックス占領も珍しくなかった。

黒姫で直江津行きの349M(115系・長野のN4編成)と交換。

こちらも空席が目立ち、黒姫で下車するお客も目立った。

黒姫からは乗るお客が増えてきて、長野に向かう流れが強くなる。

飯山線と合流する豊野から先は完全に長野都市圏。

三才、北長野とお客を増やし立客も多く出す。

3両でこれくらいの混雑なので、2両になるとかなりのものになる

だろう。前述の長野総合車両センターには新潟・豊田の115系が

(クハ115-551が確認出来た)無残な姿となっていた。

新潟県側ではお客が少ないが、長野県側では長野に近づくほど

お客が増えると言う、”いびつ”な所を見てしまった。

3日間、北陸新幹線と並走するJR在来線を乗り歩いたが、

新会社に向けて着々と準備が進んでおり、JRでなくなる所が

残念に思えたが、新会社になればどう”進化”するのか期待

したくなるところもあった。

では、北陸に延びる新幹線はどうなのか?

長野からは新幹線E7系に試乗してみる事にした。