こんばんは。


JR北海道は2011年の「石勝線火災脱線事故」以降も


事故やトラブルが多発している。


今夏は、事故やトラブルが災いして必要な車両が用意できず


運転する事すら出来ない異常事態が発生している。


最近では、JR北海道が起こしたトラブルや事故が頻繁に


報道されており、なぜ次から次に続くのか?理解に苦しむ。


今年発生した主なトラブルや事故は・・・


○4月8日に、函館線八雲(やくも)駅に停車中の


特急「北斗2号」の床下から出火


○5月5日に、函館線茶志内(ちゃしない)駅近くで


特急「スーパーカムイ6号」の床下から出火


○6月11日に、石勝線南千歳~追分間を走行中の


特急「スーパーおおぞら9号」で、エンジン冷却水の温度が下がらず


調査した所、床下から油漏れが発見


○7月6日に、函館線山崎~鷲ノ巣(わしのす)間を走行中の


特急「北斗14号」の4号車(キハ182-2557)のエンジン付近


から出火


○7月15日に、千歳線上野幌(うえのっぽろ)~北広島間を


走行中の特急「スーパーおおぞら3号」の3号車(キロ282-2)


から出火。配電盤が過熱し炎が上がった。


・・・↑これ以外にも、札幌近郊を走る通勤型車両731系の


車内から異臭が発生し運転を取りやめたり、


「スーパー北斗」に乗ったお客の手がドアに挟まった状態になり


そのまま走行。走行中にその事に気づき緊急停止させる事故も


起きており、これに関してはJR北海道は非公表としていた。


7月19日はJR北海道の社長名で「安全確保に対する取り組み」


と称する声明も出されたが、この内容を読んだだけでお客や


ファンが到底納得できるものではない。


「安全確保に対する取り組みについて」(JR北海道公式HP PDF形式)


↑こちらによれば、JR北海道発足後古くなった国鉄型の車両を


置き換えるべく新型車両を入れているが、従来の輸送サービス


(運転本数や連結両数の多さ)を維持しようとして、日頃行うべき


車両メンテナンスが十分行われていなかったことが原因と


指摘している。鉄道会社のトップが「自社ではしっかり車両の


メンテナンスを行っていない」と公式に認めるのは極めて


異常事態な話で、今まで万全ではない状態で列車の運行を


していたのか?!と聞きたくなる。


だが、結果論としてそれが「正しい」と言わざるを得ない。


車両特有の欠陥や故障ならば、特定の車両に集中して起こる


ものだが、JR北海道の場合古いタイプの特急型車両から


比較的新しいタイプの通勤型車両までさまざまで、


電車・気動車と言った動力の違いも関係ない。


トラブルや事故が起きている部分もさまざまで、エンジン系統、


ATS、電気系統から・・・と多数起きている。


・・・特に7月6日と7月15日の事故に関しては、原因が特定できず


調査にかなりの時間がかかる見通しだ。


当面の対策としてJR北海道は、7月6日に事故を起こした車両と


同じタイプのエンジンを搭載する36両を対象に原因がわかるまで


運転させない方針だ。形式はキハ183系がほとんどだと思う。


そのため、この車両を使う列車は運休となり、一部の「北斗」や


「サロベツ」がその対象だ。


7月13日からの3連休では「北斗」が減便になったため、


札幌~函館間の特急の混雑が著しくひどかった。


2両しかない自由席は座れないお客が多数発生し、


指定席の通路やデッキにも立つように誘導する始末だ。


一部では積み残し(混雑が激しすぎて乗る事が出来ないお客)が


発生したかもしれない。


どんな理由であれ、列車の運行が確保が出来ないのは


「公共交通機関として失格」と言わざるを得ない。


本来あるべき定期列車に加えて臨時列車も運転しないと


お客を運びきれないが、今夏は臨時列車どころか定期列車


ですら満足に運転出来ていない。


私が思うには、輸送さえ確保すればいいわけだから、「特急」に


こだわる必要はない。特急型・通勤型関係なく北海道中の


予備的に使える気動車をかき集めて、「快速」で札幌~函館・稚内・


釧路間を運転すれば良い。


通勤型(キハ40等)を使用すると、車内の快適性は特急型よりは


劣るが、「移動手段を確保」するために、苦肉の手段として運転


するべきだ。キハ40を何両も連結した札幌~函館・稚内・釧路間の


臨時快速はあっても良いと思う。


すなわちこれは、JR北海道が現段階で用意出来る気動車を


”総動員”して輸送体制を敷かないと、お客は運びきれないと


私は思う。


・・・↑これは、今夏の話だが事故原因究明が長期化する


可能性もあり、そうなれば運休も長期化する。


根本的な対策としては、トラブルや事故が起こりにくい体制を


構築するべきである。


列車運行の安全上非常に重要な車両メンテナンスが


十分出来ていないとトップが認めている以上、企業そのものが


おかしいのである。このおかしいのを直して安全対策やお客が


安心して利用出来るようにしない限りお客やファンは逃げるだけ。


そうなれば、この会社に生き残る選択肢はないと言える。


だから、今がJR北海道にとって最大のターニングポイント


なんだろうと思う。