こんばんは。


橿原神宮前駅は橿原線と南大阪線・吉野線と乗り換えが


出来る駅だ。これら路線のホームは少し離れており連絡通路を


歩く必要がある。この連絡通路はちょっとした「エキナカ」に


なっており、コンビニ、ドラックストアー、そば店などがある。


南大阪線・吉野線ホームに上がると大きくカーブしている。


この駅を境に大阪側が南大阪線、吉野側が吉野線で


前者のターミナル駅は大阪上本町や大阪難波ではなく


天王寺にある大阪阿部野橋(おおさかあべのばし)通称


「あべの」である。ちなみに近鉄全駅の中で大阪阿部野橋駅は


意外にも乗降客数がトップである。これは南大阪線系統は


ターミナル駅がこれしかなくお客が集中するためだ。


南大阪線・吉野線は線路の幅がJRと同じ狭軌の1,067mmで


近鉄の中では独特な雰囲気を持っている。



イキルワケ


↑南大阪線古市行き普通が来たがなんとワンマンだった。


南大阪線と言う近鉄を代表する路線でワンマン運転とは


ビックリしたが、橿原神宮前~古市間では一部列車で


それを実施しており、同線から枝分かれする支線でも


やっているらしい。



イキルワケ


↑6420系と思われる車両。6420系は南大阪線では


主力車両だ。


13:59発の吉野行き急行は橿原神宮前~吉野までは


各駅停車となる。「6125」と書いた車両で6020系である。


吉野線は全区間単線で意外にも複線ではない。


イメージしていたのと相当異なる路線で比較的人口の多い所を


走ると思いきや、ローカル線と言いたくなる田舎の山がちな


自然豊かな所を走るとは思いもしなかった。


橿原神宮前を出ると頻繁に列車交換を繰り返す。


シリーズ21の6820系や大幅改造したばかりの特急車両


「さくらライナー」の26000系の姿も見せる。


「さくらライナー」で運転する列車は「SL」と書いてあるが、


間違えても蒸気機関車の事ではない。


橿原神宮前の次の次の駅が飛鳥(あすか)であるが、


所在する行政区分としては奈良県高市郡明日香村で


駅名と漢字が違う。明日香村言えば飛鳥時代の宮殿跡や


史跡が多く見つかっている村だ。


明日香村は奈良県の南部、紀伊山中(きいさんちゅう)の


ど真ん中にある交通の不便な場所にあると思っていたが


近鉄と言う鉄道があった事は今回初めて知った


飛鳥ではお客が多少降りて列車交換して発車。



イキルワケ


↑「6125」の車内を見ると1両に5人くらいしかいない。


前の車両も同じくらいで4両1編成では30人もいない。


交換した大阪阿部野橋行き特急の車内を見ても10人程度


しかいない。南大阪線・吉野線の特急は2両が多いが


それ程度しかお客は乗らない。


JR和歌山線の線路が見えてくると吉野口。吉野まではまだ


程遠いがJR西日本と共同使用駅と言う事もあってか駅名表は


そちらベースのものになっている。車掌はJR線に乗り換える場合


ICカード(pitapaなど)は使えないと繰り返し放送する。


この地域ではあくまでも近鉄専用なのである。


吉野口ではやはり列車交換のため数分待たされる。


車内保温のため車掌はドアを閉めるお客が現れたらドアを


明ける仕組みだが誰も来ず吉野口を発車した。


「山岳ローカル線」と言いたくなる車窓でとても山深い。


線形も決してよくなくカーブはキツい。


造成している土地や最近建った住宅が見えてくると福神。


駅周辺の看板からわかる事として、近鉄が手掛ける分譲住宅


のようで近くでは団地も開発しているらしい。


この駅でも列車交換。大阪阿部野橋行き特急は16010系で


この系統の特急車両では最古参だ。


大阿太(おおあだ)でも列車交換。駅周辺は建物らしきものが


見当たらない。”秘境っぷり”が伝わってくる


大きな川に沿って線路が進むと下市口(しもいちぐち)である。


奈良県吉野郡大淀町の中心部らしく下市口の周辺は


久しぶりに見た街であった。


降りるお客はいるが乗るお客はいない。


六田(むだ)でも列車交換。この駅では2本連続で


大阪阿部野橋行きの急行と特急でこれにはまいった。


この駅でもほとんどの時間ドアが閉まっており、


静かな時間が流れる。


大和上市(やまとかみいち)~吉野神宮間は大きな


鉄橋を渡る。ここは鉄道写真撮影でも有名な場所であるが


意外に駅間が短くこの橋を渡るとすぐに吉野神宮だ。


車掌からの電鈴が鳴り発車するとブレーキを解除してから


力行(アクセル)を入れるまでのわずかな時間の間に


緩やかに後ろに下がって行く。


後程吉野神宮の駅に行ってみると大和上市方は下り坂となっ


おり吉野行き列車は力行が入るまで微妙に下がる。


大きな鳥居を眺めると最終コース。緩やかに登り坂を昇り


きると終点の吉野だ。



イキルワケ


↑「6125」と書いた車両は私が降りるとドアが閉まった。


すぐに折り返しとなる大阪阿部野橋行き急行となるが、


乗れるドアは限定されているようでホームに近い車両の


それが開いている形であった。



イキルワケ


↑大阪阿部野橋からの特急も吉野に着いた。


すぐに折り返すので車内整備など短時間で慌ただしかったが、


車両は新しいAceで16600系と言う。



イキルワケ


↑レールの幅が違うが基本的には22600系と同じはずだ。


南大阪線では多くは入らないと思われるが、乗る事なく


改札を出て吉野神宮までの1駅歩いて見る事にした。