こんばんは。


京阪は先日初代3000系の定期列車引退日を3月10日し、


その後も数日臨時として運転して、3月31日をもって最終運転と


する事を明らかにした。


引退が近づいている中少しでも多く初代3000系に乗ろうと思い


昨年の12月30日と31日の2日間夜の列車で楽しんでみた。


京阪で夜間に列車に乗るのは意外にも初めである


京阪の公式HPの中にある特設コーナーでは初代3000系の


運用が書いてあり、これを参考にしてみると、12月30日、31日


とも朝早くから夜遅くまで走っており終日どの時間帯でも


乗りやすい日であった。


乗ったのは出町柳18:14発の淀屋橋行き特急だ。



イキルワケ


↑出町柳に着いたのは17:50頃。2代目3000系の第5編成で


これも特急として走っていた。元々は中之島線開業時に


同線の優等列車として新設された快速急行に充てられていたが


枚方市発着の特急に乗り換える事を嫌うお客が多かったり、


同線が予想以上に利用が低迷しているため2011年5月の


ダイヤ改正で一部の時間帯を除きその列車がなくなった。


このダイヤ改正以降は淀屋橋~出町柳の特急として


8000系や初代3000系と一緒に走っており、


すっかり「特急車両」となってしまった。


17:54発の特急で淀屋橋へと発車した。



イキルワケ


↑18:04発の特急は8000系。こちらは全編成が新しく


改造されており、5号車からはテレビカーがなくなり


ドア上に液晶式の情報案内装置が設置された。


最近乗る京阪特急は
初代か2代目の3000系で8000系


かなりご無沙汰な状態となった。



イキルワケ-京阪 出町柳駅


↑一旦改札口を出ると、12月30日なのにもう正月の準備が


行われており、北野天満宮などの出町柳駅付近の初詣場所の


案内や行き方が出ていた。これはホームにもあったが


初詣客が多い正月三が日は激しく混雑するのでこのような


案内は欠かせない。


18:04発の特急を見送ると2分後の18:06にはもう次の


特急が到着する。出町柳駅は1番のりばが特急を使い、


2番のりばが普通や準急が使う。特急は座席転換などの


車内整備があるため折り返し時間に比較的余裕があるが、


普通や準急は「着いたらすぐ出る」出る感じで17:58着


列車は18:01に発車していたのでバタバタしている。


でも使うお客は少ないようで1両に数えるほどしかいない。



イキルワケ


↑18:06に淀屋橋から来た特急は予定通り初代3000系だ。


昨年9月29日から「クラシックタイプ」と称した小規模な改造を


した上で走っている。”顔”の部分にある車両番号を登場当時の


ものに直した。淀屋橋方運転台は現在は8081であるが


これを3006に、出町柳方運転台は8531であるが


これを3505にしている。


それでも助手席側に小さく黒い文字で現在の番号が書いてある。



イキルワケ


京阪特急のシンボル「鳩マーク」は幕式のタイプであったが


「クラシックタイプ」ではこれを種別行先幕の上に直接取り付ける


形である。特急以外の列車で走る時には当然それを外した


状態となるが取り外しは駅で行う事になる。



イキルワケ


↑側面の番号を見てみると8081のままだ。


あくまでも番号を変更したのは”顔”の部分だけで


車内も変更にはなっていない。「クラシックタイプ」になったから


と言ってもこれ以外に変更になっている点はない。


車内を見るとそんなにお客は乗っていない。


初代・2代目3000系と8000系は運転台の真後ろのにも


座席を設けているため座りながら”かぶりつき”が出来る


のはなんとも優雅で豪華な特急だ。この座席はダブルデッカー


並みに人気のある席(だと思う)で、時間帯にもよるが出町柳や


淀屋橋と言った始発駅でも座れなかったり相席になる事が


珍しくない。車内に入ってみると運転席の真後ろ、助手席の真後ろ


とも空席だったので後者に座る。夜間なので運転席はカーテンを


するため全面展望を楽しめない。カーテンしない助手席側で


ないと意味がない。出町柳を出た時点で8号車の3006(8081)は


10人程度しか乗っていない。



イキルワケ


↑車内の番号も変更になっていない。3006ではなく


現在の番号である8081のままである。


京阪は運転士もドアを閉める際にはホームの安全確認を


する事になっているが、制服が変わっている事に気づく。


今までは緑色のブレザーにグレーのズボンであったが、


新しい制服は上下とも紺色となっており、ブレザーのボタンが


以前の2つから3つに増えている。鉄道業界全般で見ると


3つボタンの制服が多いが関西私鉄に限ってみればそれを


採用している会社は少ない。この日散々乗った近鉄は2つボタン


だし、阪急、南海もそれのはずだ。


18:14に出町柳を発車。次に止まった三条でお客がまとまって


乗ってきたが座席をなんとか埋める程度。祇園四条、七条と


止まって行くがすぐに座席から立ち上がるお客が多く、


京都市内の利用でも特急を選ぶ傾向が強い。


三条では出町柳を特急より3分早く出た普通・準急を追い抜く


ので特急停車駅なら特急の方が利便があるわけだ。


京都地下線を出て東福寺に差し掛かるとホーム手前に


LED式の表示機があった。これは運転士向けのもので


この駅は通過するので「通」と出ている。これが止まる駅だと


「停」と出るはずだ。


丹波橋、中書島と止まるが乗ってくるお客は少なく


立客が出ない。昼間では中書島を出るとかなりの混雑するが


それとは対照的な光景だ。


中書島→樟葉間は線形が悪い。今更書かなくても知っている


話だが”かぶりついて”改めて見るとその悪さが良くわかる。


速度計や線路上の標識に目をやると最高速度は95km/h


これ以降は少しずつ速度が下がってくる。


75km/hの区間が多くカーブのキツさから言っても


「頑張ってこの速度」で極端に遅いとは感じない。


対向する列車を複数見たが、ライトがとてもまぶしい。


運転士から見てまぶしくて前が見えなくなるのではないか?


と思ったが、これは運転士に聞かないとわからないし、


この日は雨だったので晴れの日よりも余計にまぶしく感じる


のは間違えないだろう。


対向列車の運転士によってはライトを暗くする人もいるが


ほとんどは明るいままで、特に2代目3000系と2200系は


特にまぶしい。それだけライトが強いのであろう。


樟葉で始発の9000系急行が反対ホームに止まっていたが


運転士が運転席に曇り止めスプレーをしていた。


自動車では窓が曇るのを防止するためにそれをするが、


列車でそれをやっているのは初めて見た。


”かぶりつき”をしていても少しずつ窓が曇っておりそれを


防ぐためにも必需品のようだ。


枚方市でお客は入れ替わったがそれでもお客は少ない。


枚方市→京橋間はノンストップで萱島から先はほぼ直線の


複々線となるが、それでも意外にスピードが出ない。


100km/hを超える事が少なく90~95km/h前後で


ノッチオフする。


複々線でキレイに列車が4本並ぶことはなくあっても2本が


限界と言った所だ。



イキルワケ


↑淀屋橋には19:11に着いた。折り返し19:20発の特急で


出町柳に向かう。今度は3505(8531)を見てみた。



イキルワケ


↑「3505」と書いた番号と「鳩マーク」が誇らしげに見える。



イキルワケ


↑19:20に淀屋橋を発車して出町柳に向かう所を見届ける。


発車するシーンも見る事が出来るチャンスも少なくなってきた。


降りたらすぐに改札に向かうのではなく、初代3000系が


ホームを離れる所まで見届けた方が何とも味わい深い所がある。