こんにちは。


昨日9月29日(金)をもって、JR東日本のE1系新幹線が現役を


引退した。厳密に言えば10月以降もイベント列車などで


走る機会があるらしく、もうしばらくはE1系の姿を見る事が可能だ。


E1系は、新幹線では初めての「オール2階建て車両」で


1994年に登場した。


JR東日本が平屋(1階建て)の車両ではなく


2階建ての車両を入れたのか?と言うと、列車1本当たりの


お客の数を増やすためである。


当時新幹線通勤するお客が増え始めており、これに応える


ための処置である。


しかし、2階建てにするとなると車両の大きさ自体を大きく


しないといけず、車両限界や建築限界と言った定められた


大きさの上限いっぱいギリギリに車両が造ってある。


これは後輩のE4系も同様である。


車両が大きくなると風を受ける面積(空気抵抗)が大きくなるため


必然的に速い速度は出せない。E1系・E4系とも240km/hが


最高速度でそれ以上速くは走れない。


今の新幹線は300km/hで走るのが当たり前だが、


240km/hが最高速度とはかなり遅いように感じる。


E1系は2004年前後にリニューアル工事をしているが、


一般に新幹線の寿命は15~20年と言われており、


18年が経過したE1系にとっては、そろそろ引退させて良い時期だ。


上越新幹線では今日以降「Max」と称する列車は全てE4系になった。


一部報道では2016年までにE4系も全て引退するのでは?と


報じられており、E1系・E4系の後継車両が造られる気配は


今の所ないので(かなりの確率で後継車両は造られないだろう)


新幹線の2階建て車両自体が見納めになるのも時間の問題と


なってきた。


・・・私個人的にE1系・E4系「Max」の評価を簡単に書きたい。


初めて乗った時は、せっかくの2階建て車両なので2階に乗った。


車両はE4系である。


座席までの通路を歩いて、天井が低く圧迫感を感じた。


なんだか気持ち悪い感じがした。


2階建てなので車窓の見え方は良い・・・と思っていたが、


E2系などの平屋車両や1階席と対して変わらなかった。


「2階席の方が車窓はしっかり見える」


と答える鉄道ファン諸氏も多いと思うが、決して私は


そうには見えなかった。むしろ、1階席でも車窓の見え方や


満足度はほとんど変わらない。


ただ、車内の天井の低さや圧迫感についてはE1系の2階席では


それを感じたことがなくて、むしろ広々と開放的な車内と言った


印象がした。


E1系・E4系とも自由席車両となる2階席の一部号車は


3列×3列の席となっており、ここではリクライニングが出来ない。


とは言っても座り心地が悪いとは感じなかったものの、


特急料金を余計に取って乗ってもらう車両なんだから等級


(指定席・自由席・グリーン車)に関係なく全席に最低でも


リクライニングの装備がないと新幹線や特急と言った列車の


”格好”が付かない。それがないのがさびしく感じ物足りなかった。


これは、毎日通勤や通学で「Max」を使うお客でもそう思うはずだ。


車両の構造上どうしようもないのかもしれないが、デッキから


座席に行くには1階席は階段を降りて、2階席は階段を昇らないと


いけない。階段やその周辺は面積的に決して広いとは言えず、


むしろ狭く通りにくく感じる。私の場合大がかりな遠征をしても


荷物はそんなに持っていかないが、これがスーツケースなどの


大きめの荷物を持ってゆくとこの部分はかなり通りにくいと思う。


ここを広げる事はどうしても難しいのであろうが、バリアフリーが


主流の現在の考え方に逆行しているので、「誰にでも優しい」


と言う車両でないことは言える。


だから、全体的に「窮屈」のイメージが強く、E1系・E4系列車に


乗る事は極力避けていたように思う。


上越なら200系の「とき」、東北ならE2系の「はやて」「やまびこ」を


積極的に選択していた。


新幹線の中では出来る限り乗りたくない車両であったと


今になって思う次第だ。


とはいっても、上越ではE4系に乗れる機会が今後も多々ある


だろうから、引退までに何回か乗っておきたいと思っている。