僕の額には1センチ程の傷が眉毛と眉毛の間にあります。
幼稚園の時に出来た傷ですが、しっかりと35歳になった今も残っています。
オレはとにかく元気な子供だった。
そして生意気だったと思う。
幼稚園入園前に引越した新築の隣には兄貴と同じ年のナオ君が住んでいた。
引越した当日、ナオ君は外でオレら兄弟を見ていた。近所に同じ年頃の子供が引越してきたから興味あったんだろう。
オレはナオ君に近づき言った。
『バ~カ‼』
何故そんなことを言ったのか覚えてない。
ナオ君は泣いた。
でもその後すぐに仲良くなった。
幼稚園でも近所の空き地や道路でも色々な友達とよく遊んだ。
その頃はいくら遊んでも疲れた記憶がない。
そんな元気なオレは以外にも食べることが苦手であった。とにかく食べるのが遅かった。
ある日、家で昼御飯を母ちゃんと2人で食べていた。多分、その時間は兄貴は小学校に行っていたのだろう。弟は昼寝でもしていたのか、なぜか母ちゃんとオレの2人だけでテーブルに座っていた。
例のごとく、オレは食べるのが遅かった。
いつも母ちゃんのメシはボリューミーだった。残すのは御法度。だんだんと集中力もなくなり、テーブル上で遊びだす。
母ちゃんは怒りの形相。
『あんたは何回言っても本当にわからない奴だな!』
そして皿が飛んできた。
近くにあった皿を母ちゃんがオレに向かって投げた。
皿は割れた。オレの額も割れた。
ダラダラと血が流れる。
オレは泣いた。
かなり泣いた。
母ちゃんはすぐに包帯を取り出し、オレに巻き、病院へ行った。
病院で母ちゃんがどんな説明をしたのかわからない。
帰ってきたら夕方だった。
夕陽が差し込む部屋で、母ちゃんはオレを抱きしめながら『ゴメンね、ゴメンね…。』と泣いていた。
親は完璧な人間ではない。
オレは父ちゃんも母ちゃんもすごく尊敬している。
つづく