もう夏も終わりで季節は秋に入ろうとしてますね。
昔は夏になると川にザリガニ釣りに行ったものです。網と糸とイカを持って。
小学5年の夏だった。
隣町の川にザリガニがたくさんいるという情報が入ってきた。
オレのクラスの仲良しグループ5人くらいで、自転車にまたがり、網と糸とイカを準備し、ワクワクしながら出発した。
その中には、幼馴染みのスポーツ万能野球好きのタカもいた。
小学生のオレ達にはちょっとした遠征だし、オレ達の町にはいないザリガニだから、みんなテンションが高くなっていた。
30分くらいで目的地の川へ到着。
川を覗くと、
いる!
赤くて大きなハサミのが沢山いる‼
川に入り、網でとってる奴、糸にイカつけて釣ってる奴、みんな沢山とれた。
大漁だ!
ウハウハだった。
今日は楽しい日だ!
そろそろ夕方だし、帰ろうかと話してたところ、近所の小学生数名が話しかけてきた。
みた感じ3年や4年くらいの子だ。
『ここの川に降りたらいけないんだよ。ダメだよ!』
オレはシカトした。
だが友達のモンジは、
『うるせ~んだよ!あっちいけ!』
普段の学校生活ではおとなしいのに年下には強気だなコイツは…。
その子達はすぐにいなくなり、すぐに戻ってきた。中学生を連れて。多分お兄ちゃんとその友達だろう。
川の上でモンジは揉めていた。
オレらは川から上がった。
揉めてると思ってたモンジは、ただびびってるだけだった。ちっとも揉めてない。一方的に怒鳴られてる。
中学生2人はオレ達にも怒っている。
『てめーら、こいつらに色々言ってくれたみたいだな~!』
『こいつ(モンジ)ぶっ飛ばすからよ!』
オレはよく兄貴や兄貴の友達ともケンカしてたし、動けるデブだったから全然びびらなかった。
むしろたった2人で何言ってんの?こっち5人だし。と思っていた。
オレは多少年上だろうが負けることはあまりなかったので、今回も負ける気はしない。
しかもタカもいる。
オレはタカのパンチをおもいっきりくらった事があるが、かなり強烈だ。
『中学生だからってゴチャゴチャうるせ~よ!モンジ離せよ!』
と言ってやった。
オレはタカ達の方を見た。
あれ⁈
何その顔、びびってるの⁉
『やるならやってやろうぜ!なっ、タカ!』
『いや、やめとこうぜ…。』
え~
モンジからまれてるのに、助けないの?
やる気だったのオレだけ?
その後、モンジと生意気なこと言ったオレは顔や腹を殴られ蹴られした。
その最中モンジは泣いていた。
オレは殴られ蹴られる度にやり返そうかと思ったが、みんなはやる気ないみたいだからおとなしく終わるのを待った。
正直、兄貴にも殴られ慣れてたオレはそこまで痛いとか感じなかった。
タカのパンチの方がよっぽど痛い。
オレとモンジを存分に殴った後、奴らは帰っていった。
オレ達も帰ることにした。
ザリガニを持ち帰る気にもならなかったので、全員ザリガニは逃がしてやった。
帰り道もモンジは泣いていた。
慰めてたらオレも悔しさが込み上げてきた。
オレも涙が出てきた。
悔しい。
『モンジ、悔しいよな。わかるよ。悔しいと涙出るよな。』
モンジも同じ気持ちだと思った。
だが、
『いや…、痛くて。オレは痛くて泣いてるんだよ…。』
痛いから泣くって…。幼稚園かっ!って言いたかったがやめといた。
モンジは打たれ弱い体質だったみたい。
一人っ子だし、兄弟喧嘩もしないもんな。
夏のザリガニを見ると思い出す、しょっぱい記憶。
つづく