市民の依存 | Man is what he reads.

市民の依存

ここに、公園が二つある。

いずれも程よい面積に芝が敷き詰められ、住宅地の近傍に立地する。
週末ともなれば憩いを求める近隣住民で賑わうに違いない、そう断言したくなるような公園だ。

ところが、実際は異なる。
より正確には、半分正解だ。

一方は、想像通り住民たちで賑わい、皆キャッチボールやミニサッカーなどに興じている。
しかし、もう一方にはそうした賑わいがない。
散歩や日光浴をして寛ぐ大人が疎らにいる程度だ。

後者の管理人に聞くと、道具を使った遊びは禁止されているという。

なんでまたそんな規制を?

この公園は行政が管理しているんです。
あちらは民間ですがね。
相手が行政となると・・・自己責任なんてものはひどく曖昧なものになりますからね・・・。
おっと、これはあくまで個人的なボヤキですよ。

事故には責任を負わないと明示しては?

明示しても責任を問われますよ。企業でさえPL法の前では立場が微妙でしょう?
よくても仲裁かなんかに駆り出されますよ。

一拍おいて、彼はこう言った。

元々「子供たちの遊び場が欲しい」との要望から作られたんですがね。