摂食障害は他のさまざまな症状を併発することがあります。




ひどくなればなるほど、併発した症状も深刻なものになっていってしまうので、それは防がなければなりません。




ここに挙げている症状が全てではありませんが、不整脈や貧血などいくつか説明しましょう。




《 不整脈 》




『摂食障害の種類と症状』のページで紹介したように、摂食障害で嘔吐を繰り返すようになると低カリウム血症という症状があらわれます。


この低カリウム血症は『不整脈』や『腎機能障害』を引き起こす原因となります。




ここでは『不整脈』について説明していきましょう。




不整脈とは、脈が乱れている状態をいいます。




ゆっくり打つこともあれば、とても速く打ったり、リズムが不規則になることもあります。




不整脈は主に、運動したときや興奮状態になった時などに起こる生理的なものと、例えば心臓疾患があるとか病気がもとで起こるものの2種類に分けられます。




不整脈の症状としては動悸(どうき)やめまいなどが挙げられますね。


摂食障害をもつ人で不整脈の症状が出ている場合は、低カリウム血症を治すことで良くなるでしょう。




ちなみに成人の安静時の正常な心拍数は毎分60~100回ですが、若い人では健康であれば59回以下でも正常な場合もあるんですよ。




《 貧血 》




今、女性の10人に1人が貧血に悩んでいるといわれています。




摂食障害と併発する症状の一つとしてあらわれることが多いのも特徴です。


よく見られるものに、鉄分が不足して起こる鉄欠乏性貧血があります。




みなさんは1日に必要な鉄分量を知っていますか?




成人の女性では12mgなんですって。




健康な人でも鉄分不足に注意しなければなりません。




けれど摂食障害の人は健康な人以上にふつうの食生活を送ることが難しいので、どうしても栄養が十分に取れず、鉄分が不足して貧血になりやすくなってしまいます。


症状は身体がだるい・頭が重い・枝毛や抜け毛が増えるなど…様々です。




摂食障害自体の症状と似ているものも多いので、症状の原因が何なのか知っておくことが大切ですね。




改善方法としては鉄剤を飲むのがいいでしょう。




この鉄剤、効き目はゆっくりあらわれます。




続けて2~3ヶ月飲む必要があります。




詳しい服用方法などはお医者さんの指示にしたがって下さいね。




《 骨粗しょう症 》




この骨粗しょう症も摂食障害がひどくなってくると、併発する可能性の大きい症状です。




骨がスカスカになって折れやすくなる病気ですね。


とくに女性はホルモンバランスの関係で、健康な人でも高齢になると症状が出ることが多いです。




摂食障害の人の場合は、カルシウムなど骨に必要な栄養が不足して起こったり、ホルモンバランスが崩れて生理が止まることで起こると考えられます。


骨粗しょう症を予防しなければなりませんね。




そのために日頃から適度な運動や日光浴を心がけましょう。




運動は骨を鍛えるのに役立ちます。


また日光浴はカルシウムの吸収をよくして、新しい骨作りを助けます。


家にこもりっきりにならず、調子の良い時はなるべく外出するようにした方がいいです。




一方、骨密度がかなり減っている場合は生活改善だけで治そうとすると、かえって負担になるので薬を使うこともあります。




骨粗しょう症の診断は背骨のエックス線写真と骨密度の検査が行われます。




《 肥満 》




摂食障害のなかでも、特に過食症の人は肥満に気をつけなければいけません。


摂食障害の種類のところでも説明しましたが、過食症にはずっと過食を続ける人と、拒食と過食を交互に繰り返すタイプがあります。


拒食と過食を繰り返す場合は、見た目にも太っているなぁ。と思うことは少ないですが、過食だけを長い期間続けていると肥満が心配になってきますよね。


肥満になると足腰に負担がかかり、思うように身体を動かせなくなります。


また肥満は、高血圧や糖尿病・変形関節症・生理不順・摂食障害以外の病気も引き起こすといわれています。




さらに心臓に負担がかかるため、心不全が起きやすくなってしまいます。




なるべく無理をしない程度に身体を動かすようにしましょうね。


一人でやるよりも、家族など数人でやると楽しく続けられると思います。


ここも見てね!
インターネットで検索してみると、摂食障害に関するセルフチェックができるサイトが沢山あります。




自分でおかしいな?と思ったらまずはセルフチェックをしてみるのも良いでしょう。




本人が大丈夫と言っても、代わりに家族がチェックして、その後病院に連れていくケースも多いようですね。




いろんなタイプのセルフチェックがありますが、【拒食症】と【過食症】に分けたセルフチェックリストを載せたいと思います。




5つ以上当てはまったら、早めの受診をおすすめします。




【拒食症】

1,よく立ちくらみする。

2,一日に何度も体重計にのる。

3,体重の増減にこだわる。

4,周りは痩せていると言われるが、自分では太っていると思い込んでいる。

5,食事のペースが遅い。よく残す。

6,食べ物のカロリーをよく知っている。

7,ローカロリーのものばかり食べる。

8,痩せてきたのに、別に何の病気も見当たらない。

9,とても元気に動き回り、よく運動する。




【過食症】

1,いつも食べ物のことばかり話題にする。

2,たくさん食べてるのにも関わらず、太らない。

3,食べた後、必ず何時間もトイレにこもってる。

4,「食べだすと止まらない」とか「食べだしたら止めて」などと言う。

5,食べた後に、ふさぎ込んでしまう。

6,「ケーキは○○店のじゃないと」などというこだわりがある。

7,自分を嫌う。

8,「迷惑かけてごめんなさい」とよく言う。

9,完璧主義者である。

10,自分をおさえ、周りに合わせようとする傾向が強い。





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摂食障害は、決して治らない病気ではありません。




完治可能なんです!




けれど、それには時間を必要とします。




本人も家族も、つい焦ってしまいますが、それで一番プレッシャーを感じるのは本人だということを忘れないで下さい。




長い人生、何度でもやり直せます。




家族は『何とかなる』という長い目で見守っていきましょう。




特に摂食障害のような心の病気といわれるものの回復には波があります。




調子の良いときもあれば、悪いときもあります。




その繰り返しで回復に向かっていくんですよ。




まわりも、あまり症状に振り回されず、根気よく付き合うようにするといいですね。




摂食障害の治療を続けていると、必ずどこかで効果があらわれてきます。




摂食障害の克服方法は人それぞれ。




親子間の会話がふえた・両親が仲直りした・恋人が理解してくれた・転職をした・夢中になれることを見つけた…など。




また、回復のきざしというのも過食症の場合と拒食症の場合とで少しずつ違ってきます。




ここで、回復のきざしのポイントをみてみましょう。




《 過食症の場合 》




【食べること以外に関心が向くようになる】

拒食症はとくに思春期の女の子が、かかりやすい病気と言われてます。

症状としては食べ物を受けつけなくなって、体重がどんどん落ちていきます。

それにともなって身体にも色々と異変が起きます。

それらの症状についても説明しているのでご覧下さい。




【過食にかかる時間を調節できるようになる】

過食をしている時間を自分でコントロールできるようになってきたら、シメたものですよ!

ダラダラ食べるのではなく時間を決めるといいでしょう。

そうすると、生活リズムもととのってきます。




【友達との外食が楽しめるようになる】

残したら相手に悪いし、全部食べたら過食のスイッチが入ってしまう・・・。

だから友達との外食は苦手なのです。

「多いから残すね」とか「半分食べてくれる?」と前もって言えると楽に外食もできますよ。




《 拒食症の場合 》




【素直な気持ちを言うようになる】

拒食症は自分の殻に閉じこもることが多いので、なかなか思っていることは言ったり、感情を表に出すことはしません。

「私、やせてるね」とか「夕食はこれがいい」など、自分の考えを言えるようになったら、一歩前進です。




【親にうるさいくらい話をするようになる】

症状が回復してきているサインの1つに「よくしゃべるようになる」というのがあります。

外出先から帰ってくると、そこでの出来事を話したくてウズウズ・・・!

こうして、親と子の話す割合は5:1くらいだったのが、次第に逆転していきます。




【好きな色や似合う色が見つかるようになる】

お化粧なんてしなくていいし、着る服も何でもいい。

そんな人が多いのも拒食症の特徴です。

家族でショッピングに行って、親と一緒に服を選ぶなども良いきざしですね。

好きな色の服を着たい!と思うのは本来の自分が出ている証拠ではないでしょうか。




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