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■ネット掲示板「死亡者出たよ。さすがにやめたら」/「私は強い体質。副作用実感ない」
海外から個人輸入した薬物が原因とみられる健康被害が後を絶たない。東京都内でも今月、こうした薬物との因果関係が疑われる死亡例が明るみにでた。国内未承認の成分が含まれているケースも多く、厚生労働省や都は注意を呼びかけるが、ネット上には個人輸入代行業者が乱立し、掲示板での情報交換も盛んだ。健康被害を防ぐ“処方箋”作りは思うようには進んでいない。(酒井潤)
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「死亡者出たよ。さすがにやめたら」
「私はダイエットピルに強い体質だから、副作用の実感あまりない」
「副作用は喉の渇きと多汗と動悸(どうき)と鳥肌。もう危険を感じるからやめよ。あと90錠もある…」
今月7日、タイから個人輸入したダイエット薬「MDクリニックダイエット」を服用していた都内の女性が薬物中毒死し、「MD-」との因果関係が否定できないと報じられたあと、ネット掲示板には書き込みが相次いだ。個人輸入代行業者のホームページも健在だ。
死亡女性は、国内で処方された精神神経用剤などを服用。体内からこの成分が検出された。ただ、国内の薬は家族が量を管理していた上、死亡2週間前から「MD-」を飲み始めており、因果関係は否定できない。
「MD-」や類似の「ホスピタルダイエット」と呼ばれる薬はやせたい人の間では“メジャー”なだけに因果関係が疑われる健康被害は多く、平成14年以降、計15件(4件が死亡)報告されている。
都や厚労省によると、「MD-」は22年3月、「1錠リスト」と呼ばれる「数量に関わらず厚労省の確認を必要とする医薬品」に掲載。輸入する場合、治療のための必要性を証明する処方箋や輸入報告書の提出が必要だ。
ただ、関係者は「国際郵便などで届けられるケースが多く、通関でのチェックは困難」と説明。水際阻止は不可能に近い上、個人輸入をめぐっては、「がんなどの治療のため、必要に迫られて国内未承認の医薬品を輸入せざるをえない人もいる。海外で治療を受けている人も少なくない」(都福祉保健局)と話し、問題は簡単ではない。
また、個人輸入代行業者についても、未承認の医薬品の広告は薬事法上、禁じられているが、所在地が海外にあれば行政処分などは出せない。このため、プロバイダーなどに注意喚起する程度にとどまる。
個人輸入の医薬品などでの健康被害は、ブラジルのコーヒーや中国の茶、カプセル、また、偽のED(勃起不全)治療薬でも起きている。都の担当者は「輸入や服用は避け、健康被害があれば医療機関などに相談してほしい」と呼びかけている。
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