【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)が23日の首脳会議で採択する議長総括の素案が17日、判明した。ユーロ圏危機封じの「包括戦略」の一環として、加盟国の財政規律強化や経済監視に向けた新たな取り組みを「完全かつ効果的に実行に移す」と明記。各国の2013年予算案に厳しい目を光らせ、累積債務の抑制などに努めることを約束した。

 包括戦略の核となる銀行の資本増強策や欧州金融安定化基金(EFSF)の一層の拡充、ギリシャ危機の抜本処理の具体策については、各国による議論が今も続いており、今週末のEU・ユーロ圏財務相会合の成果を踏まえて議長総括に盛り込まれる見通し。

 素案はまず、ユーロ圏17カ国による承認が完了したEFSFの拡充を歓迎。危機国の国債買い支えや銀行の公的資本注入への活用などを通じ、「ユーロ圏全体の安定強化に貢献するだろう」と評価した。

 その上で、危機の遠因とされるEU・ユーロ圏諸国の経済政策の不一致をめぐっては、EUがこのほどまとめた中長期策で「経済統治を進める一段と強力な手だてがそろった」と指摘。加盟国間で経済政策の連携が高まり、不均衡是正につながると展望した。

 一方で素案は、財政健全化とは別に、失速しつつある足元の景気を補強する「断固とした行動」の必要性も強調。11月にフランス・カンヌで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議で各国が「現在の景気後退から生じている深刻な試練」への対応を具体策で示すよう求めた。 



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