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【近ごろ都に流行るもの】フォー ベトナム麺が日本定着
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牛肉のフォー(手前)をはじめ春巻なども現地とほぼ同じ味=東京都新宿区の「PHO24」(重松明子撮影)(写真:産経新聞)



 スッキリしたスープにツルツルのコメの麺、爽やかな香草と野菜のシャキシャキ感…。炎天下でもサラッとイケる南国ベトナムの国民食「フォー」がこの夏、「節電」で暑苦しい日本に定着しそうだ。一部の“アジア好き”向けのイメージもあったが、ベトナム最大の専門チェーン店が日本に進出。だしにこだわり、麺を好み、コメをベースにした日本人の味覚にも合った“低カロリー食”として関心を呼んでいる。(重松明子)



 東京都新宿区市谷田町に7月、オープンした「PHO24(フォーツェンティーフォー)」。昼どきは行列ができ、30席の店で平日平均230杯以上が出る人気だ。



 創業8年で本国ベトナムのほかアジアに71店舗と急成長するフォー専門店の日本1号店である。日本ではセブン&アイ・フードシステムズが展開する。なぜ、日本でフォーを? 同社の山瀬輝子執行役員は「とにかくおいしいですから」と一言。「味にこだわりを持ちつつも素早く提供でき、手軽でヘルシー。日本人好みの要素も多い」



 看板メニューの牛肉のフォー(730円)をいただく。パクチーやミントの葉、ライムなどのかぐわしい丼からスープをすすると、しっかりとした牛のうまみ。「日本の工場で6、7時間かけてだしを抽出しています。大手だからできる工程でしょう。本国で海外店舗向けに開発された乾麺で、現地とほぼ同じ味を実現しました」。1杯430キロカロリー台とラーメンなどより低いが麺や具に食べ応えがある。



 7割近くを占める女性客に交じり、噂を聞いて常連になったというビジネスマンや、近隣のお年寄りも来店している。ダイエットや健康志向を追い風に、来年2月までにさらに都内に2店舗を出店予定だ。



 JR中央線高円寺駅北口(東京都杉並区)。昭和の香りが色濃く漂う「大一市場」の一角にベトナム食堂「チョップスティックス」がある。ここは世界初、日本米を使った生麺フォーの専門店だ。



 定番の牛や鶏のほか豚角煮や豆乳、つけ麺タイプなど全13種が630円から。25席の店で、週末はランチだけで1日約100杯出る。



 蒸し鶏とトマトのフォーを注文。さっぱりした鶏スープから顔を出す麺は、ツルツルもちもちとコシがあり、日本米の強さを感じる。ベトナムの粘りのない米麺とは対照的な食感だ。



 店主の茂木貴彦さん(37)は、20代にイギリスで板前をしながら海外の食文化に触れ、「世界で一番おいしく安全な日本のコメで、フォーをつくりたいと思った」。難題を引き受けてくれた埼玉県行田市の吉野製麺所に、スープを持ち込み試行錯誤。「コシが強く出すぎたり、コメの風味が立ちすぎると、あっさりとしたフォーのスープに合わない」といった問題を克服し、半年がかりで麺が完成。平成15年に店を開いた。



 夜に訪ねると、ベトナムのビール6種、焼酎3種があり、つまみも充実。ハーブや香辛料の効いた濃い味の鶏肉に、クセのある40度のもち米焼酎「ネプモイ」を合わせ、フォーであっさりシメたら良い心地! 手ごろな値段で、女性1人客も結構いる。



 半面、マニアックな印象から「入りづらい」という声もいまだ多いとか。茂木さんは「日本でもフォーが日常食になればいいと思っていたので、大手の日本進出は大歓迎。ベトナム米と日本米、乾麺と生麺、ぜひ食べ比べてほしいですね」。



 飲食店口コミ情報サイト「食ベログ」で「ベトナム料理 フォー 麺」で検索すると東京都内で187軒もヒットした。タイ料理店もかなり含まれているものの、同条件で大阪府だとわずか27軒。フォーが都の味になりつつある!?





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「この記事の著作権は 産経新聞 に帰属します。」



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