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ある日、息子と逃げる

工学博士が怖くて過干渉な妻から息子とともに脱走する物語です。

僕は今、二子玉川の町を見下ろす丘の上のマンションで春の心地よい風を感じながらこれを書いている。

一流大学の大学院で博士号を取った後、数年の会社勤めを経て独立し、技術コンサルタント兼研究者として自分の会社を経営しており、お金に不自由しない程度には稼いでいる。

今住んでいるところは、かつて院生時代に多摩川の向こう側の安いアパートに住んでいたころ、「いつかあそこに住んでやるぞ!」と山の上から眺めていた場所だ。

優雅なように見えるかもしれないが、実際はそうでもない。

 

以前は家族三人で暮らしていたが、今はここで一人息子のしんちゃんと、男同士二人で気ままに暮らしている。

しんちゃんの母親はアスペちゃんと言い、今は一緒に住んでいない。なぜそうなったかは追々書いていこう。

 

この話は事実に基づいており、僕としんちゃんが恐怖と洗脳で家族を支配するやっかいな妻(アスペちゃん)の元から勇敢に脱走した物語である。

 

アスペちゃんとの出会いは大学時代に遡る。

 

つづく