カツオはサバ科カツオ属の魚類であり、日本近海を泳いでいる海水魚となります。名前の由来は硬魚(かたうお)であり、昔は干したこの魚をこのように呼んでいました。この硬魚がその後カツオと発音されるようになり、それがそのままこの魚の名前となったのです。漢字では鰹と表記し、日本近海以外にも世界中の熱帯や温帯海域に生息しています。主な産卵期は夏と冬であり、稚魚の頃は動物性プランクトンを主食としますが成長するにしたがって他の魚を餌とするようになります。天敵はカジキや大型のマグロなどとなっており、常に泳ぎながらエラ呼吸しています。

 

 

 

刺身として人気のカツオ

 

 

この魚は日本の食文化を生み出したとされており、江戸時代後期では刺身として多くの人々に人気を博していました。保存技術の未発達だった昔では新鮮な状態で食べられるのは産地付近に限られており、一部の富裕層が食べるくらいでした。しかし江戸時代後期になると値が下がり庶民にも親しまれるようになり、人気の食材となりました。鰹節として有名なこの魚は保存技術の発達した現代では各地のスーパーで新鮮なものを買えるようになり、刺身だけでなくたたきなど多くの加工品が流通しています。主な産地は静岡県や宮城県であり、旬は春から秋頃となります。