松永です。
凄いと言われている名品でも
観る眼がなければピンと来ない。
本日、東京国立近代美術館で
ある展覧会を観ました。
茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/raku/
千利休が所持していた
と伝えられる7つの楽茶碗をはじめ
初代長次郎から現代まで続く
楽家当主の茶碗が展示されています。
初代 長次郎の茶碗はあくまで質素な出で立ちです。
模様もなく、色は黒もしくは赤茶の一色。
代を重ねるごとに形や色が変わって
現当主、吉左衛門の作品は色も形も見る人の目を楽しませます。
この茶器に、どれだけの価値がある
というのでしょうか?
うやうやしく国立の美術館に展示された茶器。
もし、ここではなく民家の台所の棚に
置いてあったら誰が目を留めるだろうか?
そんなことを考えながら会場に入りました。
午前中に行ったミューシャ展は40分待ちで
会場内はぎゅうぎゅう詰めでした。
楽茶碗の方は日本の伝統美術が展示されていながら
人影はまばらで、ゆっくり観ることができます。
私は陶芸作品を理解する目には自信がないのですが
こうやって名品と呼ばれる物を観る機会は大切にしています。
そのときは分からなくても
私の中にあるセンサーが感知して
鑑識眼力のようなものが醸成されていく
と思うからです。
より厳しい目になっていくと思うのです。
美意識の低い感覚で作られた陶器からは
目を背けるようになります。
今回の鑑賞で、また少し
眼力が養われることを期待します。
何はともあれ実物に接することが
一番大切なことだと思います。
どのように感覚が刺激されるのか
観察する瞬間がいいのです。
時空を超えて作者と対面している
ような緊張を覚えます。
松永亮 matudrawingmastery@gmail.com
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