トゥットゥルー♪ かげろう☆です(cv:花〇香菜)
ま〇しぃじゃないので電話は出られます。
さて、これまでは四国内での旅行をメインの題材として扱ってきた「かげろうさんのにっき」だが、今回はこれまでとはテイストを変え、ある短編アニメ映画の感想と考察をつらつらと綴っていこうと思う。

その作品のタイトルは
_On your mark_


#1 On your markの概要(本編映像もあるよ)
On your markはかのスタジオジブリ作品の1つなのだが、少々特殊な作品なので世間にはあまり知られていない。だが、90年代のナンバーが好きな方ならピンと来るものがあったのではないだろうか。
CHAGE and ASKA(チャゲアス)に同名の曲がなかったか?と。
それもそのはず、元はチャゲアスの同曲のMVとして制作されたものなのだ。後に「海がきこえる」と同時上映され、現在に至る。
_と、短編であることに加え「海がきこえる」のいわばオマケという性質もあってか、他の作品と比べると有名ではなくDVDは入手困難とのこと。
ということで「On your mark」を鑑賞できるリンクを貼っておこう(多分よろしくないのだが...)。
まだ鑑賞したことの無い方には、1度鑑賞した上で以降の考察と感想を読んでいただけると幸いだ。

#2 前半の考察と感想
※この先画像も使用するが、スマホのスクショなので画質に関しては大目に見てくださいませ。写真の枚数の都合上省略する部分もあるかと思われるがこちらも同様、お手柔らかに。
また、キャラクター名はWikipediaに書かれているものに則して表記する。

貴方がここまで読み進めているということは、当然本編は鑑賞したのであろう。そうでないなら今すぐ回れ右!
鑑賞した方はけっこう。では、まずはアバンタイトルにあたる部分から述べさせていただこう。
警官らが乗ったマシンがトンネルに突入するシーン。細かく描かれたビルの窓は見事の一言に尽きる。
そしてトンネルを抜けた先の情景。先程のカットよりもさらに色彩豊かに描かれており、僕はこの数秒間で完全に心を奪われてしまった。
トンネルを抜けるシーンにはそれっぽいSEもあてがわれており、それがさらに魅力を引き立てている。

その後の警官らと謎の組織の戦闘シーン。というよりは警官らの一方的な殲滅戦のシーンという表現の方が似つかわしいだろうか。
この組織は、メンバーの服などから想像するに、恐らく悪巧みをする新興宗教か何かなのだろう。
On your markが劇場向けに公開されたのは1995年のこと。ちょうどオウム真理教の事件があった年に公開するとは、宮崎駿はかなりの冒険家だなあ...。
殲滅戦の爪痕。おびただしい死体の山。「となりのトトロ」等を手がけた宮崎駿の作品とは思えない情景だ。
また、本筋とは関係ないが、とてもリアルな光芒がスタッフの苦労を窺わせるように思えた。
サビの直前、背中から羽根を生やした少女に近寄る警官たち。ぐったりとしているが、この考察は後ほど。
サビの「On Your Mark いつも走りだせば」辺りで描かれる天使の少女と警官(サングラスのほうはCHAGE、茶髪はASKAがモデルとのこと)らのひと時の戯れ。詳しいことは後述するが、新興宗教の施設から助けられたことから、彼女が何らかの儀式の生け贄、或いは依り代とされるためだけに造られた人造の天使なのではないかと推測できる。
余談だが、神界を追われた堕天使を偶然捕まえたのでは?という線も考えた。その辺、当方は付け焼き刃的な知識しかないので詳しい方にご高説願いたい。
「On Your Mark いつも走りだせば」の後には「流行りの風邪にやられた」と続くのだが、そのシーンがこちら。警官らが天使の少女を救出する様子が更に詳しく描かれている。
「流行りの風邪」というのを、宮崎駿は過酷な実験や儀式による衰弱と曲解したのだろう。
しかし楽しげなシーンの後にわざと時系列を入れ替えてこのシーンを描くとは、彼の人でなし具合は並大抵のものではない。
だが、このように対比することで彼女の受けた仕打ちの悲劇性が一層増す効果がある、と僕は思っている。
応急処置の後、彼女は病院か隔離施設へと搬送された。スクショは省略するが、サングラスをかけた警官が水を飲ませるシーンは印象的だった。
それより気になるのが、担架に放射能標識が描かれていたこと。彼女はウラン等を使った危険な実験を受けていたのだろうか。もしかしたら、宗教的価値観の違いから必要以上に危険なものとして扱っているのかもしれない。
どちらにせよ、サイバーパンク作品のような雰囲気を感じさせるシーンだ。
この辺りから、曲は2番へと移行する。

_とまあ、ここまで書いたところで一旦終わらせた方が区切りが良い気がしてきた。全く紙幅は尽きてないしスクショも全然貼ってないのだが、2番以降は別にまとめさせていただくこととする。
キートン山田「後半へ続く」