芽、緑の皮は危険?ジャガイモ食中毒の症状・対処法 | タッキのブログ

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芽が出たジャガイモは食べられる? 皮が緑色になったジャガイモは食べてはいけない?

 

馴染みのある野菜・ジャガイモですが、食中毒にも注意が必要です。

 

ジャガイモによる食中毒の原因、症状、対処法、中毒症状を起こさないためのジャガイモの選び方・扱い方を解説します。

 

「芽の出たジャガイモ」「緑色のジャガイモ」は危険?

腹痛

私たちの食生活でなじみのあるジャガイモですが、芽や緑色に変色した皮には毒素が含まれています。

 

特に家庭菜園などで収穫したもを食べるときには注意が必要です

 

では、ジャガイモに含まれる何が食中毒症状を起こすのでしょうか? 具体的には、ソラニン、チャコニンと呼ばれるアルカロイド配糖体と呼ばれる毒素に注意が必要です。
 

ジャガイモが持つ天然毒素量と毒のある部位

■ジャガイモに含まれている毒素の量


通常のジャガイモの場合、100gあたり平均7.5mgのソラニンやチャコニンが含まれています。

 

そのうち3~8割が皮の周辺です。緑色になった部分には100gあたり100mg以上のソラニンやチャコニンが含まれていると言われています。

■ジャガイモの種類と毒素量の違い


ソラニンやチャコニンは、ジャガイモの種類によって多少、差があります。

 

神奈川県衛生研究所によると、アンデスレッド、男爵、キタアカリを室温・暗所にて3ヶ月保存した場合のソラニン、チャコニンの量は、それぞれの部位1kgあたりで見ると以下の通りです。

 

どの品種でも皮に比べて可食部分の含有量は非常に少なく、芽はとても危険なことがわかると思います。
 

室内・暗所にて3ヶ月保存したジャガイモ中のソラニン含有率

室内・暗所にて3ヶ月保存したジャガイモ中のソラニン含有率

室内・暗所にて3ヶ月保存したジャガイモ中のチャコニン含有率

室内・暗所にて3ヶ月保存したジャガイモ中のチャコニン含有率

 

ジャガイモによる食中毒症状

ソラニン、チャコニンなどの毒素は、体内にある「アセチルコリンエステラーゼ」という酵素を阻害する働きがあります。

 

アセチルコリンエステラーゼとは、体内の神経情報伝達で働いている「アセチルコリン」を分解する酵素です。

 

これにより、毒素を持っていたジャガイモを食べてしまった場合、数時間で以下のような様々な症状が起こります。

  • 吐き気、嘔吐、下痢、腹痛
  • 脱力感
  • めまい
  • 呼吸困難

このような症状は一般的な成人の場合、毒素を25mg摂取した際に発現するといわれています。

 

上記の表に照らし合わせると、加食部分だけならばここまでの毒素量にはなりにくそうですが、芽や皮の部分を気にせずに食べてしまうと食中毒リスクが高くなることがわかると思います。

 

なお、致死量は400mgです。(ウサギによる経口試験では、一定の期間に半数が死亡する量は、体重1kgあたりに450mgです)。
 

ジャガイモによる食中毒症状への対処法

ソラニンなどの食中毒に、解毒薬はありません。大量に食べると食中毒症状が出てしまいますが、多くは便から排出されます。食べてから4時間以内であれば、胃の内容物を除く胃洗浄や毒素を吸着する吸着剤の服用、または下剤の使用にて毒素の吸収を抑えることができます。
 

毎年発生している学校でのジャガイモ食中毒

ジャガイモは理科の実験や食育と呼ばれる学校授業の中でも、栽培されることがあります。

 

厚生労働省の発表によると、ソラニンやチャコニンを原因とする食中毒は毎年発生しているようです。

食中毒発生件数(出典:厚生労働省)

食中毒発生件数(出典:厚生労働省)

 

家庭菜園などで収穫したジャガイモの選び方

現在、市販のジャガイモでは、あまり食中毒の話は聞かないと思います。それは、ジャガイモに芽が出ないよう、出荷前にコバルト60から出てくるγ線と呼ばれる放射線を当てているからです。
 

家庭菜園

家庭菜園などで栽培して収穫するときのジャガイモに注意が必要です

 

そのため、特に注意が必要なのは、家庭菜園や学校で栽培したジャガイモを食べるとき、ということになります。

 

これらのジャガイモを収穫して食べる場合は、以下のことに注意しましょう。

  • 未成熟で小さいジャガイモは避ける
  • 収穫後、新鮮なうちに食べる
  • できるだけ長期に保存しない
  • 保存するときには暗くて温度の低い所で保管し、日光に当てない
  • 芽や皮はしっかりと取り除く
  • 皮が緑色になっている場合は皮を厚めに剥くか食べない
  • 調理方法はできれば茹でる、または油で揚げる。

また、ソラニンには水溶性のため、水につけたり茹でたりすると少し溶出します。また熱に強い(285℃でやっと分解されます)という特性があるため、加熱すれば問題なしということはないので、注意が必要です

 

家庭の医学ガイド 清益 功浩

All Aboutより転載

 

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