2020年10月24日、条約の批准・加入国が規定の50ヶ国に達しました。
核兵器を全面的に「違法化」する条約が、2021年1月22日に発効します。
核兵器禁止条約(Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons)は、国連本部で行われた会議において、2017年の7月7日に122ヶ国という圧倒的な賛成で採択され、同年の9月20日から批准の手続きが始まりました。
「有効化のために50ヶ国の批准が必要」とされているため、それがいつ達成されるのか、ずっと注目されていましたが、3年がかりでついに達成です。もちろんこれで終わりではなく、さらに批准国は増えるでしょうし、増やしていかなければなりません。もちろん、日本も批准させなければ。
TPNWの正式名称は「核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶に関する条約」です。条約締約国は第一条によって核兵器に関わる様々な行為が禁止されますが、締約していない国に対して直接の法的拘束力はありません。しかし、間接的には様々な影響をもたらすでしょう(だからこそ、核保有国など条約に反対する国々は、様々な手段で条約成立を阻止しようと動いてきたわけです)。
地球上に初めての核兵器が登場してから75年。国連決議第1号(大量破壊兵器の廃絶)をはじめ、世界中で行われてきた様々な努力が結実し、核兵器を廃絶するプロセスは新たな段階に入りました。
TPNWの一つの大きな特徴は「核兵器を例外なく違法なものとして扱うこと」です。核兵器に関する条約で現在最大のものはNPT(核不拡散条約)ですが、同条約では5つの国(P5)に対して核保有を認めています。核保有国に対しても「誠実に核軍縮交渉を行う義務」が課されてはいるのですが、事実上野放しになり、「差別的だ」と批判されてきました。
また、包括的核実験禁止条約(CTBT)は168ヶ国が批准していますが、発効要件として核保有国(および原子炉を持っている国々)の批准を必要としているため発効に至っていません。
こういったNPTやCTBTの「抜け穴」を塞ぐ様々な努力が、今回のTPNWに結実したとも言えます。
TPNWでは、発効後1年以内に第1回の締約国会議を、その後も定期的に、あるいは必要に応じて臨時の会議を開催することが規定されています。条約を通じてどんな具体的な行動を取るか、あるいは世界的な核廃絶の進捗状況について、この会議で国際的な議論が行われていくことになります。
市民の1人として、このプロセスがさらに進むよう、行動していきたいと思います。