文献紹介

文春新書から今年6月20日に初版が刊行された、フランス人歴史家エマニュエル・トッド氏の著『第三次世界大戦はもう始まっている』(総206頁)は、明晰で解り易く、広範な知識に裏打ちされた内容であり、現在は8月ですが、現在進行中の世界情勢にぴたりと合って理解できる著です。著者トッド氏(1951生れ)は、現代最高の知性、と評されるほどの、高い実績と評価が定まった知識人であり、人間的良識にも富んだ人物です。私自身、昨日と今日にかけて本書を読んだ上で、バランスと正鵠を得た識見を得るために、甚だ有益な書として、僭越ながらご紹介させていただきます。