学歴秀才には、高齢になっても、人間感情への政治的対応が、じぶんではうまいつもりでいて、まるで下手な者が多い。 人間の釣り方を知らない坊ちゃんか、ひとり俗物なのだ。 そういうのをぼくはたくさん経験していて、いやになる。 こういうのも、日本的横着の例なのである。 

 

器がちいさく、それを知らないのは じぶんだけなのである。 

 

そういう、人間の魂を扱う仕方が解らない者たちが、人間を動かそうとする方法が、世に云う政治なのである。だからこんなに馬鹿馬鹿しい。しかし、政治はほんらい祭り事であり、宗教的(世に使われているのでこの語を使う)な、それこそ人間の魂に作用する行事であり行為なのである。この次元での行為を知っている者のみが、ほんとうの政治者であるとぼくは思う。日常生活における真の人間関係を成立させる次元と同じなのである。

 

いわゆる社会的・世間的エリート(真のエリートに非ず)は、本性的に、この祭事の深みをもつ政治的行為や言動に失敗する。