孤独になにかを見極めようとして人生を生きていない者はだめである。日本では、そういう生き方をする人間がいるということの感覚とそれへの敬意すらない。ぼくが多くの日本人とうまくゆかないのは、そういう理由からであったことは、はっきり言っておかなければならない。とくに、外国で学ぼうとするほどの日本人に、それがない。いまにはじまったことではなく、高田さんの時代からそうであったようだ。ぼくがどうして拒絶するか、想像もつかない者らが、外国に出入りしている。かれらの無理解を気にしている暇はない。 

 

 外国で挫折してきてもよいではないか。志があるかどうかだ。それが終生ついてくる人生を送るかどうかである。そういう意識もない日本人をぼくは軽蔑している。たいていの日本人に自分がないとは そういうことである。

 

 

 

 

 

(2月12日 実質再呈示)