初再呈示 



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 祈ることを覚えたほうがよい。
 魂の清浄を護るために。
 それ以外のためでなく。
 魂への愛のために。
 此の世のすべての悪から離れているために。

 なぜ自分自身の魂というこの最も大事なことのために人は祈らないのか。
 
  その他のことのためにはあんなに必死に〈祈る〉のに。

 今の世で護られている者は祈ることを知っている者と音楽を聴く生活をもつ者だけ、とマルセルは戯曲の中で書いた。彼の哲学は魂のための祈りと音楽の哲学だ。


天国において家は無である。これがキリストの神である。家と地の神に対するのがキリストの神である。イデアの神(普遍の神)が結びつけた者達が真の兄弟であり親子である。地の血縁の神と魂の神とはここで明確に対立している。魂のイデアの神は、ぼくの固有思想ではなく、歴史的に現存する神であり、これほど鋭く日本人の意識のありようを問う文化は西欧キリスト(イデア)神の文化の他には無い。日本はいまでもキリスト迫害の地である。日本がキリストの精神を受け入れるには、ぼくの形而上的アンティミスムの精神が理解されるしかない。なぜなら日本人はキリスト教義は受け入れないのだから