最強の科学的鑑定(4)
筆跡鑑定で一番難しいのは、高齢や罹病により字画形態が大幅に変位した筆跡の鑑定である。
対照資料に変位に筆跡があれば、まだ真偽がわかりやすいが鑑定資料だけが変位しているとつい偽と鑑定したくなる。
筆勢や文字の大きさ、文字の配置等詳細に本人の恒常性をチェックしないと真偽が分からない。
文字通り鑑定手法がどれだけあるかの問題となる。
今鑑定しているのは、5人以上の鑑定人が偽と判断したものであるが、偽造である根拠が導けない。
対照資料と比較して字画形態が異なる部分が多いが、筆勢や文字の大小や配置には偽造である根拠が見いだせない。
真の筆跡を偽とする第一種の誤りは犯したくない。