■ハイジの読み聞かせ (37話)

山小屋に帰って来たハイジはある日
クララから手紙を受け取ります。

返事を書いたハイジはお爺さんに聞いてもらいます。

自分がフランクフルトで読み書きを習ったのを思い出し、ペーターのお婆さんが目が見えなくて本が読めなくなっていたのを思い出してペーターの家まで下りて行き、お婆さんに詩集を読んであげると、

お婆さんは「心の中が明るくなった。」と大変喜び「もう一度読んでおくれ。」と頼みます。

1◆
文字が読めたり、音楽が聞けたり
現代の私たちには当たり前過ぎる事になっていますが、

実は割と最近の事
以前は教会やお祭りなど限られた機会だったのだろうな、と思います。

プレーヤーも無ければ、楽器を買う余裕や嗜むヒマがあった人達も限られてたでしょうね、

そういった中で詩を口ずさむというのは身近な音楽みたいなものだったのかな?と思います。

詩がいまひとつ楽しみきれない自分には、ちょっとした発見のように感じました。

音楽も高尚なものは教会音楽などから、ですが
きっとそれ以前から教育のない人達の間でも簡単なリズムやそれに合わせて体を動かしたり、それに合わせて思ってる事を口にだして、それが韻を踏めばより楽しくなる。みたいに発達したんだろうな…



2◆そういえば、
ハイジがクララのお婆さんから貰った挿絵の入った本は、カエルと少女の絵が見えたのでグリム童話なのかな、と思います。

そんな話あったよね、と調べたところ

かえるの王様(あるいは鉄のハインリヒ)
Froschkönig oder der eiserne Heinrich
1812初版から最終7版まで一貫して巻頭を飾る。
(Wikipediaより)

となかなか代表的な作品の一つなんですね。


▼ストーリー
お姫様がまりを泉に落とし、カエルが取って来てあげる代わりに、一緒に食事して、一緒に寝てね。と約束するが、お姫様はまりをゲットしたら一目散。

お城に現れ王様に陳情するカエル。
いやいや食事まではしたのですが、ベッドインを迫られカエルを壁に投げつけようとするとカエルは王子様に戻り二人は結婚、メデタシメデタシ。

キスしたら戻るなどバリエーションはあるようです。

「うる星やつら」にもパロディがあったなぁ。

鉄のハインリヒは?
ハインリヒは王子様の家来。
心を痛めて鉄の帯を巻き付けてたけど、無事戻った王子を見て帯を外したそう。
帯は心の重荷を子供向けに視覚化した物だそうですよ。




◆ハイジ後半
そういったハイジを見ていて、
おんじはあれ程断っていた学校にハイジを通わせてやるのが、ハイジにとって必要だろうと思い直すのでした。