逃げる!!!



というのは、2月の事。



という事で、2月なので、逃げるかな?



で、何から?


身近な結果を、時系列に週末を辿ると、



16日、6年を引率し、久しぶりに優勝!

相性の良い、新春○のうらカップを取る事ができた。(3連覇!)

夏の○南カップ以降、全く勝てなかったこの学年だが、

もう一度、優勝する事ができたのは良かった。


23日、監督がインフルで、急遽ピンチヒッタ-で行く事となったR・R4年大会。

残念ながら、1回戦敗退。

正直、準備不足。(いきなりの代役で、俺の力量不足も感じた)

子供達の力を上手く発揮してやれなかった・・・。


同日のユイ☆は、2得点2アシストと活躍。

地区大会の2回戦進出。


29日、○スモ杯初日。

1次リ-グを一位通過し、順位決定戦へ。

相手は、県小チャンピオンの○-ガル。

お互い受験や怪我で、ベストでない状況の中、

押し気味のゲ-ムも、一瞬のスキを突かれ失点。

0-1で敗戦となり、惜しくも2日目は2位ト-ナメントとなった



そしてそして、

30日、○ジタ杯女子。


久しぶりに見る、○ナコの試合。

しかも相手は、広島県NO.1チ-ム、○教。

いきなり優勝候補同士が対戦する1回戦。


○スモ杯の引率を、断っての観戦。


開会式直後、9:30開始の第一試合。

ピッチは前日の夜から降った雪が残り、真っ白。

おまけに小雪まじりの極寒。

この状況が少なからずも、試合に影響したと思われる。


今年度は、2度対戦し、いずれも2-0で○教。


ここ数年、県内チ-ムには無敵無敗。

この大会を3連覇中の○教とすれば、この今年度最後の公式戦も勝って、

4連覇を達成し、3年生の引退に花を添えたい所。

この1回戦を超えれば、行く手を阻む可能性のある相手はほぼいなくなる大事な初戦。


対する○ナコは、競技力を競うようになって以降、これまで一度も○教に勝った事がなく、○ナコ史上最強チ-ムと評され、メンバ-と・タレントとも揃っている(といっても、受験で主力が3人いない)、今年このチャンスを逃せば、またいつ勝てるかわからない相手であり、イコ-ルこの大会のタイトルもしばらくは遠のいてしまう大一番。

数日前から、かなり準備は周到にしていた。


冷たい風が吹くスタンド。

寒さもあってか、応援席も静かな中、

キックオフの笛が鳴った。


開始早々、積雪でボ-ルも人も滑り易いグランド状況を考え、早くDFの裏に放り込もうと、戦術プランがハッキリしていた○ナコ。

○教が考える間もなく、いきなりビックチャンスを作る。


左サイド、ミ☆さんからゴ-ル前へ、絶妙なア-リ-クロスがゴ-ル前に入る。


GKが飛び出して触ろうとするが、

飛び込んできたサ☆が視界に入り、一瞬躊躇する。

構わず突っ込んでくるサ☆。

GKより先にボ-ルに触り、入れ替わって、

ペナルティエリア左に進入、ゴ-ルは無人状態。

が、シュ-ト体制が左足だった為、蹴らずに右足方向に切替す。

ゴ-ルに戻るGKと、サ☆に寄せるDF。

寄せて来たDFをさらに内側に交わそうとした所で、

DFの足がサ☆に掛かり、PKの宣告。


開始5分もたたない内に、予期せぬ先制のチャンス。


PKのキッカ-は、チサ☆さん。


見ている○ナコの保護者達に、先日の韓国戦でのPK(本田・細貝)が頭をよぎる。

「外れた時の為に、誰か、飛び込めよ・・・」

そんな声が聞こえる中、次の瞬間、



全く同じ事が起こった。



チサ☆さんの蹴ったボ-ルをGKがはじく、

本田がはじかれた位置とほぼ同じ位置へ。

GKも右に倒れた同じ体制。


「あっ!」と思ったのもつかの間、

ミ☆さんが、細貝のごとく、ボ-ルに突っ込み、

左足で豪快にネットを揺らした。


○ナコ、先制。



本当に、リプレイかと思わせるようなシ-ンだった。



このタイミングで、数日前の韓国戦でのあのシ-ン、あのプレイがなかったら、

あそこまで猛然とこぼれ球に行く意識があったかどうか・・・?

どちらにせよ、狙っていたミ☆さんは素晴らしく、良く詰めてくれたと思う。



何はともあれ、○ナコが早い段階で先制した事で、

試合は面白い展開となった。



まだ、時間はたっぷりある。



が、○教はどこか意思統一ができておらず、

この日のピッチ状態、戦況・状況を考慮しながら、

繋ぐのか、シンプルに行くのか、前半は選手間でバラバラだったように見える。

(○教も、3人主力が怪我等でいなかったらしく、この影響も大きかった模様)



逆に○ナコは、シンプルにやるという事が意思統一されており、

テ-マがはっきりしていた分、戸惑いは無かったようだ。

そして、今期は○教相手に勝利どころか、得点すら上げていなかったので、

格上相手に先制点は、大きな勇気を与えたと思うし、ピッチ状態を考えると、

シンプルにやる事が、最大のリスク回避となっていた。


逆に○教とすれば、点を取りに行かなくてはならないが、

グランド状態が悪いので、繋ぐとミスが出る。

が、蹴り合いに付き合うわけにも行かず、中途半端になってしまっていた。

格上というプライドも邪魔して、難しい前半だったと思う。



このまま、1-0。

○ナコリ-ドで前半終了。



昨年のこの大会は、ファイナル・決勝で戦った両者。

同じように○ナコが先制したようだが、

最終的には、後半の終盤、フィジカルがきつくなってきた所で、

○教の怒涛の攻撃にあい、3失点で逆転負けだった。



そんな事も頭によぎりながら、後半スタ-ト。



○ナコは、一貫して同じスタイル。

一試合通じて、やり通す覚悟が見える。


リ-ドされている○教。

慌てずにじっくり、昨年同様、最後はパワ-で押し切るつもりか?

はたまた、ガンガン頭からプレッシャ-を掛けて、攻勢を仕掛けるのか?


答えは、後者の方だった。


前半より、サイドを高い位置に起き、シンプルに早く攻撃を仕掛けてきた。


全体的にラインを上げて、前半よりコンパクトにし、中盤の支配率を上げ、

6番がドリブルで仕掛けては、両サイドに展開。

が、○ナコも簡単にはやられせないと、最終ラインが踏ん張っていたのもあるが、サイドを崩しても、クロスの精度も低く、足元の悪さもあり、ミスが出て、いい形でフィニッシュできない。


そういう後半の序盤であったが、一瞬にして試合が動きだした。



3バックの○教。

という事で、必然的にサイドの深い位置にスペ-スが出来る。


○ナコの攻撃の狙いは、そこだという事は一目瞭然だった。


ボ-ルを奪うと、そのスペ-スにFWが走り込み、

サポ-トに寄ったサイドの選手に落し、ダイレクトでセンタリング。

中で競り合い、こぼれたところをフィニッシュという、全員がそのイメ-ジを共有し、狙いとして、繰り返し行っていた。


前半より、少し高めのDFライン。

ボランチも攻撃に参加する為に高めに位置していた。

中盤のこぼれ球を、ワカ☆が拾い、左サイド深いスペ-スにロビング気味のボ-ルを送る。

左に流れていて、そのボ-ルにいち早く反応したサ☆。

相手DFより、先に辿り着き、キ-プしながら、中の上がりを見て、センタリング。

中は、○ナコ1枚、○教は2枚。

競り合ったボ-ルが逆サイドに流れる。

そこにフリ-で走りこんで来るカナ☆さん。

寄せるGK。

二人は交錯、ボ-ルはゴ-ル前にこぼれる。

混戦の中、最後にボ-ルを押し込んだのは、ミユ☆さんだった。


○ナコ、待望の追加点!!!


2点のビハインドで、楽にはなったが、

まだまだ時間はタイムアップまで20分近くある。



状況は厳しくはなったが、まだあきらめるのは早い○教。

このままでは終われないと、逆に吹っ切れ、鬼気迫る気迫が出てくる。


再開のキックオフ後、ほんの間もないプレ-。

気迫に押されるような感じで、○ナコがしっかりとクリアができなかったところ、

○教が右サイドを攻め上がり、浮き球でセンタリングを放り込んでくる。

すべり易く難しい状況化だったが、ここまで安定したプレ-をしていたGKユキ☆さんが、普段なら問題ないボ-ルだし、相手も一人飛び込んできていたので、判断として、キャッチにいった気持ちも分かるが、掴めきれずファンブルしてしまう。


それでも、こぼれたボ-ルに素早く反応し、先に押さえれる体制で、声も出したが、一番近くにいたDFがボ-ルを触ってしまい、ル-ズボ-ルに・・・。


GKともう一人のDFと3人で、こぼれたボ-ルに体を寄せるが、

気迫のスライディングで相手が先に触り、ゴ-ルネットを揺らす。


2-1。

1点差・・・。


先程の得点から、まだ2.~3分しか立っておらず、残り時間はまだ充分にある。


予想通りではあるが、

やはり簡単には勝たせてもらえない。


連携ミスによる、痛い失点だったが、

気を取り直して、キックオフ。


試合開始から、一貫してやる事は同じ○ナコ。

1点返し、意気上がる○教。


○教とすれば、さあここからという状況で、

積雪という、今日このピッチ状態が、

敵だったか?、味方だったか?という事を思い知る。


中盤で激しくボ-ルを奪い合う展開から、○ナコ右MFカナ☆さんに、ボ-ルが出る。

ワイドの位置にポジションしていた○教の左サイドの選手は、攻撃的に前に出ており、センタ-ラインより、ちょっと相手陣内に入ったところで、フリ-の状態で、ボ-ルを受ける。

前のスペ-スは空いており、ドリブルで持ち上がる事も出来たが、

迷わずカナ☆さんは、中に向かって放り込む。



少し引っかかった感じで、低くドライブが掛かったような弾道だったが、

普段であれば、難なく触れるクロスボ-ル。

○教の左DFの足元が滑ったようにも見えるし、

バウンドしたのボ-ルが、スッと滑ったようにも見えたが、

どちらにせよ、コントロ-ル出来ずに、中央で待ち構えるミユ☆さんへ渡る。


抜群のファ-ストタッチで、前にコントロ-ルし、GKと1対1に。


飛び出すGK。

左側に向かって浮き球のシュ-ト。

GKが見事に反応し、横っ飛びで触るが、ボ-ルの勢いが勝り、後ろにこぼれる。


そこに反応したのは、またしてもミ☆さん。


左サイドから、かなり長い距離を走ってきたが、

まさにこの瞬間を予期して、狙っていたようだった。


1点を返され、流れが○教に傾きかけていた矢先の追加点。

○ナコにとっては、勇気の出る貴重な得点だった。


逆に、奪った直後の失点で、精神的ダメ-ジも大きく、
非常に痛いものではあったが、それでもまだあきらめるわけにはいかない○教。

前に出るしかない○教。



耐える○ナコ。





やや、○教が押しながらも、一進一退の攻防を繰り返している。





○教は焦りから、○ナコは簡単にやられまいと、

お互い意地がぶつかり、ファ-ルが増える。





自陣に少し入ったところで、○教がファ-ル。





ゆっくりセットし、時間を使いながら、気持ちを整理する○ナコ。



早く奪って、早く攻めたい○教。



狙いはDFの裏だったと思うが、ジャンプ一番、懸命にDFが頭でクリア。

が、小さくなり、ワカ☆の前に。



足元にコントロ-ルしたワカ☆。

ディフェンスラインを押し上げる○教。



2列目から、飛び出したカナ☆さんに、絶妙なスル-パス。


オフサイドもなく、GKと11に。



右を狙ったシュ-トは、見事な反応でGKがファインセ-ブ。



ここは、○教のGKの気迫が上回った。





○教が攻める。

○ナコは守る。





残り時間が刻々と少なくなっていく。





○ナコは、DFの交代選手を用意し始める。

○教に動きはない。

主力3人の不在で、手札がないのか・・・?





残り5分をきった頃、

右サイドで粘った○教の選手が、DFを振り切ってセンタリング。



ドンピシャヘッド。

見事、綺麗な形で、○教が1点を返す。



3-2.。

再び1点差・・・。




頑張っていたユキ☆だったが、少し前から若干疲れが見えており、

そのサイドを突かれての失点だった。

直後にリ☆ちゃんが呼ばれ、交代の準備。




残り3分・・・。



ユキ☆OUT、リ☆IN



ベンチから遠いサイドにポジションしていたユキ☆。

近い反対側のタッチラインに出ようと、一瞬行きかけたが、

振り返って、遠いベンチサイドの方に、駆け足なのだが、微妙にゆっくりと帰ってくる。



「早く、出ろ!!!」

と、怒鳴る○教の選手。



それでも、何食わぬ顔で帰ってきたユキ☆。


このあたりのしたたかさや老獪さが、この子の持ち味であり、「アレはひどい」と言われるほどでもなく、ちょっとでも時間を使おうという気持ちが、見方の選手、そしてチームを助けた。

同点にしようと前がかりに襲ってくる、相手をはぐらかす、ひそかなファインプレ-だったと思う。





残り時間も少なくなり、焦る○教。

なんとか逃げ切りたい○ナコ。





何度かの攻撃を、しっかりと跳ね返し。

ついに、激戦に終止符が打たれる。





○ナコが大きくクリアし、○教陣内の深い位置へ。

○教の選手が拾い、前線に繋ごうとした所で、終了のホイッスル!


うなだれる○教イレブン・・・。


歓喜に沸くかと思いきや、至って冷静に喜ぶ○ナコイレブン。

勝てたという驚きと、終盤は押されて苦しい展開だった事で、

逃げ切れた安堵感だったかも知れない。

もしかしたら、先輩がたくさんいる相手への配慮もあったのかも・・・。


スタンドも、今年のこのメンバ-なら、ひょっとしたら・・・。

という、期待もあったし、試合運びもほぼ完璧だったので、

大きな驚きではなく、待ちわびた瞬間がやっときたという感じで、

こちらも冷静に喜びを噛締めていた。

何はともあれ、ついに、ここ数年、広島県内では無敵無敗だった○教に土をつけた。


お互いにメンバ-が欠けていたが、チ-ムの核という意味では、

○教のほうが、影響が大きかったというもあったかも知れないし、

積雪上でのサッカ-という事が大きく勝敗に関係したとも思える。


が、常に先行先行と、リ-ドし続けた○ナコが、

勝者に値する内容だったことは、異論はないだろう。


この時期に行われるこの大会は、

○教にとっても、○ナコにとっても、

最終学年の学生にとっては、

負ければ公式戦の最後であり、引退を意味する。


現実には、残りの学生生活を目一杯までサッカ-に関わるのだろうが、

このメンバ-で、大きなタイトル掛かったガチンコの試合はこの大会が最後。


スタンドの保護者に向かって挨拶をする○教。



「○教に入って良かったです!」



と、泣きながらではあったが、精一杯の声を絞り出し、

聞こえてきたそのキャプテンの言葉に、この試合の重みが、

大きかった事を知る。



○教の思いまで背負い、準決勝・決勝に向かう。



山陽と今期4度目の対決。



そして、決勝へ。







先行し、逃げろ!!!