ルイ・ヴィトンの首輪

 

 

下のお兄ちゃんが社会人になる時、「お給料が入ったら、お世話になった方にお礼しよう」と思っていたそうです。

 

下のお兄ちゃんは、常々、「結婚するならクレアのような子がいい」と言っていました。

 

とんがっていた高校時代にも、親を寄せ付けないのに、クレアだけは寄っていました。

 

そんなクレアにはルイ・ヴィトンの首輪を買ってあげたのです。

         一番高価じゃん

 

配送先を勤務先にしたようで、受け取った事務の方が

「ヴィトンから品物が届いていますけど」とびっくりし、

「誰かにプレゼントですか?」と聞いてきたみたいです。

 

「うん、プレゼント。犬に」

 

と、ごく平然と答えたら

 

「いぬ~~~?????」

ってびっくりされたようです。

 

 

 

 

闘病生活の時も、苦しくて死期が近づいてきたときも、

息を引き取る時も、下のお兄ちゃんがくれた首輪がいつもクレアと一緒でした。