どうしてこんなに胸が苦しくなるんだろう…
それなのに、
どうしてまた彼を求めてしまうんだろう…
どうにもならない相手だってことは
わかってるはずなのに…
〇〇ならいいよ。
彼は一瞬、私を受け入れた。
まさかそんな返事が来るなんて
思ってもいなかった。
正直言えば、嬉しかった。
それなのに…
あの時の私はまだ怖かった。
また8年前と同じようになったらどうしよう。
しかも今はあの時と状況が違う。
上手くいってないとはいえ、
彼はまだ既婚者だ。
それに、私の知っている彼は
本当にピュアで、好きでもない人と
関係を持つような人ではない。
もしかしたら家庭が上手くいってなくて
一時的に私のとこに来ただけかもしれない。
そうだとしたら、
私と関係を持った事を、
後悔する日が来ることになる。
そんなことをさせられない…。
大好きな人を苦しめたくない…。
また私のせいで、
彼の未来を壊すなんて出来ない…。
頭ではそう思っているのに…
それなのに、彼を求めている自分がいる。
会いたい。
声が聞きたい。
触れたい…。
そしてまた今日も彼に電話をする。
彼には日課があった。
それは配信をすること。
彼はDJをしている。
もちろん、本職ではない。
でも、私と付き合うずっと前から、
ターンテーブリストと言うジャンルの
DJをしていた。
私と付き合っていた頃も、
大会に出場するために、
全国を駆け回っていた。
いい歳してまだ夢追い人かよ!
そんな声も聞こえて来るけど、
私はそんな彼を尊敬していた。
どんなことにも全力で
目標や夢の為なら、
睡眠時間を削ってまで頑張る姿は
私にいつも勇気を与えてくれた。
コロナ禍の今、
なかなかクラブでDJというのが
出来なくなってしまった。
そんな時、彼が始めたのが
今流行りの配信アプリだった。
私が再会したのは、
2021年の10月の終わり。
彼は2月からほぼ毎日のように配信をしていた。
彼には毎日配信を楽しみに待っててくれる
ファンが沢山いた。
でも、私と再会した日から、
私との電話の為に、
数日間、配信を休んでしまっていた。
配信しなくていいの?と聞くと、
いつも決まってこう返ってくる。
うん。だってもっと〇〇と話したいから…
まただ…。
また私は彼の邪魔をしてしまっている。
彼がやろうと決めていた事を、
私と言う存在が邪魔している。
彼の気持ちは素直に嬉しかったけど、
本当にこれでいいのかな?
と私はいつも複雑な気持ちを抱えていたが
やっぱり彼との時間が持てることが
嬉しくて、しばらくは電話をしてしまった。