今朝の日経新聞で読んだ一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生の直言は、目の覚めるようなお話で共感した。組織の盛衰を左右する本質を感性に求め、それを言語化していく知性を重視されている。要点を抜粋して以下に記録しておきたい。
*バブル崩壊後の日本では雇用、設備、債務の3つの過剰が企業を苦しめた。とされるが、より本質をいうならプラン(計画)、アナリシス(分析)、コンプライアンス(法令順守)の3つがオーバーだった。
*数値目標の重視は行き過ぎると経営の活力を損なう。行動が軽視され、本質をつかんでやりぬく「野性味」がそがれてしまった。計画や評価が過剰になると野性味という身体知が劣化する。
*欧米の科学的管理手法から発展したやり方は、感情などの人間的要素を排除しがちだ。計画や手順を優先させられると人は指示待ちになり、創意工夫をしなくなる。
*技術革新は個人の行動や価値観に深く根差す暗黙知と、数値や文字で表せる形式知の相互作用で生まれ、二つの知は相互に高めあわないといけないが、計画や評価の繰り返しで革新は起こらない。数値偏重では革新起きずです。
*コンプライアンス(法令順守)の意識が過剰になると、事なかれ主義やリスク回避、忖度(そんたく)の分かが生まれやすい。「様子をみながら慎重に」などと悠長にない時もあるから過剰反応は危うい。
*人的資本経営といえば聞こえはいいが、ヒューマンキャピタルという英語は人とモノである資本を同列に扱っているように感じられる。資本を作り出す主体は人間なのだ。人的資本といったスローガンには形から入っている印象が否めない。
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(アイマース久美高は思います。。。)
数字や計画、分析、法令などの奴隷にして人を働かせようとすると、心が塞がれて情熱を失い野性味がそがれてしまうことは、僕らも経験してきたことですね。
西欧的手法。というのは、デカルトの二元論に由来することから、人を「考える能力をもった肉体」と捉えてその奥底にあって肉体と脳を支えている「命」の存在を見過ごしているのですね。
「命」には、感情がある。喜怒哀楽があって、喜びを感じる生き方を選ぼうとするのではないでしょうか。
野中先生は「命」の喜びが大切なことだと思っておられるんですね。

