日光市は元々関東地方の中では雪の多い地域なのですが、今シーズンは長期予報が当たってるようで、いつもの年以上に寒くて雪も多いように感じます。やはりラニーニャ現象の影響が大きいのでしょうか。
それでも先日、南岸低気圧の影響で東京でも大雪になったあの日は、比較的日光市は積雪量が少なかったりもしました。もっとも日光市は5市町村が合併して出来た市であるだけに、その市域は広く、地域によって差が大きかったのも事実です。
そしてその時降った雪も融けない昨夜から今朝にかけて、今度は日本海側の大寒波の影響を受けて雪が降っていました。
僕も午前中は家で大人しくしていたのですが、昼を過ぎてから、お昼ごはんを食べがてら、市北部地域の川治温泉へと行って来ました。
ここは、よく鬼怒川川治温泉とも称され、手前の鬼怒川温泉とセットで呼ばれることも多いのですが、それぞれ別の温泉地です。鬼怒川温泉は比較的大きな宿泊施設が多く、川治温泉は小型から中型規模の宿泊施設の多い、ひなびた感じの素敵な温泉です。
日光市でも北部に位置することから降雪量も多く、鬼怒川温泉に雪が降ってなくても川治温泉は降っていることもよくあります。今日も鬼怒川温泉と比べると、格段に雪が多く、さながら雪国の形相を呈していました。
雪って生活を営む上では不便だし、除雪のことを考えると降ってほしくはないのですが、山間部の雪景色って、まるで水墨画を見てるようで、とてもきれいだと思います。今日の川治温泉もそんな素敵な雪景色を見ることが出来ました。
元々は国鉄時代に計画が持ち上がった野岩羽鉄道計画に基づき敷設された鉄道で、野岩線の〝野〟は栃木県の旧国名「下野(しもつけ)」から、〝岩〟は福島県西部の旧国名「岩代(いわしろ)」から取っています。1986年(昭和61年)10月に第三セクター方式で開業しました。

川治温泉駅から川治温泉へは少し距離があるので、路線バスまたは各ホテルの送迎車で行くことになります。この写真は温泉街までの国道121号線(会津西街道)の様子です。
かなりの雪が積もっているのがおわかりいただけると思います。
車の中からの撮影のため、ダッシュボードやルームミラーなどが写り込んでいることはご容赦ください。積雪のため車が列をなし、かなり低速で進行していて、偶然にもその一番後ろについていましたので、一時停止をしながらの撮影となりました。

そしてこれらは温泉街に入ってからの様子です。
川治温泉は利根川水系鬼怒川と、その支流である男鹿川(おじかがわ)が合流する地点に広がる温泉です。上でも書きましたが、手前の鬼怒川温泉と比べると、こじんまりとしたひなびた感じの強い静かな温泉となっています。泉質はアルカリ性単純泉、効能は怪我に効くと言われ、昔から「怪我に対する効能があるとされ、「傷は川治、火傷は滝(現在の鬼怒川温泉)」と称されました。
こちらは川治温泉の一つ先にある川治湯元駅です。
名前からも察せる通り、どちらかといえばこちらの駅のほうが温泉街に近いのですが、いかんせん山の麓の狭い土地に駅を設けるしかなく、大型車は入れないことから、広い土地が確保可能な川治温泉駅が中心駅となっています。

駅前の道はこんなふうに隘路になっています。向かい側の家の屋根の雪を見ると、相当積もっていることがわかると思います。
こちらは、川治湯元駅から少し国道のほうに戻って、右折(国道からだと左折)したところ、川治温泉の共同浴場である「薬師の湯」へと至る道です。かなり急で長い坂ですが、さすがにきれいに除雪され融雪剤が撒かれていました。

この写真は薬師の湯に行く途中にある県営の川治第一発電所です。写真右手の山の上に五十里ダムがあり、そこから地下導水路を通った水で発電をしている水力発電所です。マニアックなところもある僕は、各地の発電所を巡るのも好きなので、何度もここには足を運んでいます。左側に見える鉄塔は、送電線「川治線」の1号鉄塔です。
発電所名に〝第一〟とつくからには当然〝第二〟もあるわけで、川治第二発電所は川治温泉に入る手前に潜る比較的新しい三ツ岩トンネル入口を左のに逸れた国道121号線旧道道路下の鬼怒川の川原にあります。発電所そのものの紹介ではありませんが、三ツ岩トンネルが出来る前の旧道の現在の様子を紹介している興味深いサイトがあります。
僕の場合、発電所は日光市に限らず、新潟県の信濃川沿いの水力発電所(東北電力の管内にありながら東京電力及びJR東日本管轄の発電所ばかりです)、火力発電所、原子力発電所、地熱発電所なども見ています。かの福島第一原子力発電所も事故が起こる前に見ています。このブログのジャンルに「マニアックな日光市」というジャンルを設けているのは、日光市はかつては東京に電気を送電するために作られた下滝発電所(現在の東京電力鬼怒川発電所の前身。厳密には鬼怒川発電所とは少し違う場所にあった)に始まり、市内各地に大小たくさんの水力発電所があるので、そういった発電所の紹介もしたくて設けたジャンルです。
あ、マニアックンあ方向に話が逸れたww
あ、マニアックンあ方向に話が逸れたww
元へ戻そうww

こちらは薬師の湯の駐車場です。端に除雪された雪がうず高く積まれています。上に見える橋梁は野岩鉄道線の橋梁です。


こちらが薬師の湯共同浴場です。
そしてここが男鹿川の川沿いに湧く旧来の薬師の湯です。看板に書いてある通り、男女混浴で、最近は建屋が出来たからまだマシになりましたが、周囲の宿泊施設から丸見えですから入るには勇気がいりますよww。でも風情があることは間違いありません。

上の写真と同じような写真ですが、これは野岩鉄道線の橋梁をズームで撮ってみたものです。このほかに東武線に直通する6050系電車の走行シーンの動画を撮影したつもりが失敗しました(泣)。

薬師の湯駐車場からは川治温泉でも代表的な宿泊施設の一つである「柏屋ホテル」が見えます。ほかにもいくつか素敵な宿がありますので、お泊りの節はこちらを参考にしてください(川治温泉旅館組合のサイトが閉鎖されているようなので、Googleのリスト及び民間の宿泊予約サイトが羅列されます)。
最後の写真ですが、これは薬師の湯駐車場から見て、鬼怒川の対岸にある県道23号線をズームアップしたものです。ここは川治温泉の手前、上で書いた三ツ岩トンネルを抜けるとすぐ大きなカーブになっていて、そのカーブで左に分かれる道がこの県道です。ここを進むと、川治ダムや川俣温泉、夫婦渕温泉(お風呂のたくさんある素晴らしい宿でしたが、日光市を震源とする2013年の地震の被害で休業後、現在は廃業)、奥鬼怒温泉、川俣ダム及び瀬戸合峡などに行くことが出来ます。これらの地区へはこの県道のほかにも、川治温泉を通る国道121号線を進み、五十里ダムも通り越した先にある葛老山(かつろうやま)トンネルから行くことも出来ます。
いかがでしたか?少しマニアックな部分もありましたが、川治温泉の雪景色は?川治温泉は日光市の温泉の一つで、山間(やまあい)に湧く温泉です。春は山桜、初夏から夏は緑、秋は紅葉も素敵な温泉ですので、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
僕のブログでは毎回雪道の危険性を訴えてもいますが、きちんと備えをした上で訪れる分には、こんな素敵な雪景色に出会うことも出来ます。雪道運転に自信のない方でも、川治温泉へは鉄道の便も便利です。近年は特急リバティも直通するようになり、ますます便利になりました。
僕のブログでは毎回雪道の危険性を訴えてもいますが、きちんと備えをした上で訪れる分には、こんな素敵な雪景色に出会うことも出来ます。雪道運転に自信のない方でも、川治温泉へは鉄道の便も便利です。近年は特急リバティも直通するようになり、ますます便利になりました。
日光市の各観光地、観光スポットへは交通の便も比較的良いのでぜひともお出かけください。