3つの目録形態のうち、私たちが現在利用しているのは「MARC」です。MARCの作成方法は、集中目録作業や共同目録作業については、テキストをご参照ください。また、試験に備え、MARCが「MARK」に自動変換されないように、PCに登録しておくと良いと思います。
【MARC Machine-Readable Catalog、機械可読目録】
a) 利用された中心的な時期:
1960年代以降、現在。
b) 時代背景:
・資料の多様化と増加。
・米国の議会図書館(LC: Library of Congress、米国議会図書館)が開始。
c) 役割・機能:
データベース(DB)とアクセスツール。
d) 特徴:
・MARCの開始時は磁気テープ。後、ネットワークDBへ。
・統制語による検索。
・人が機械を操作して検索(人と機械)。
e) 標目:
全ての項目→「標目」としての意味が低減し、「アクセスポイント」に呼称変更。
f) メリット:
・参加館が目録記録を入力することで共同作業が可能に(書式の統一化)。
・一度の検索で、多様なアクセスポイントを指定できる。キーワードを組み合わせて検索できる。
・ネットワークDBの利用で、広範囲を素早く検索。
g) デメリット:
・導入費用が掛かる。
・目録データの電子化など、導入には新たな作業が必要。
・図書の刊行時点とMARCへの収録の間に時間的ギャップが発生※。
h) 作成方法:【注】国やシステムによって一概には言えない。
・集中目録作業:納本図書館などが一括して目録作業を行い、他の図書館は供給を受ける。
・共同目録作業:近年、集中目録作業から共同目録作業へ移行の傾向あり。
i) 作成ルール:
共同目録作業への移行でルール・書式の共通化へ。詳細部分は図書館ごとに定める。
j) 利用者:
図書館でOPACを利用して検索する。
k) 日本の例:
・Japan MARC: 国立国会図書館と県立図書館レベルで採用。
・TRC MARC:主に、市町村立公共図書館レベルで採用。(※TRC MARCでは収録の時間差が改善されている)
国立国会図書館HPには「過去に作成した書誌データに関する情報」として、遡及入力の歴史が掲載されています。「当館では、1977(昭和52)年から、機械編纂システムによる新規受入の和図書の書誌データの入力作業を開始しました。」