今日も上半身をのびのび伸ばしながら

ポワントまでクラスを受けてきました!

楽しかった~~~~~祈る


夕方すぎに帰宅して、サラダを食べてから、

バレエDVDを堪能しています。


ということで…

先日、予告したとおり、今日は彼↓について書きます。


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アメリカン・バレエ・シアター American Ballet Theatre

プリンシパル Principal


イーサン・スティーフェルsei

(Ethan Stiefel)



きいのバレエとゴハン帳



きいのバレエとゴハン帳


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1973年2月13日、アメリカ生まれ。
奨学金でSAB(スクール・オブ・アメリカン・バレエ)に入学。
1989年、NYCBに入団し、1995年にプリシパル昇格。
1997年、プリンシパルとしてABTに入団。
2007年以降はノースカロライナ芸術学校で学部長も務める。


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いきなり、すこし話がそれますが、

ABT(アメリカン・バレエ・シアター)というバレエ団は

「スター・システム」を早いうちに導入したカンパニーだったと

なにかで読んだことがあります。



たとえば、それまでは公演の演目は発表しても、

それを誰が踊るのかは、二の次だった風習を破り、

「誰が、何を踊るのか?」を明確に打ち出して、

プリンシパルたちのスター性を前面に出したカンパニーのさきがけが

ABTだったそうです。



それもあってか、ABTのダンサーたちは、

俗っぽい言い方をしてしまうと、

キャラが立ってるダンサーが多い*・∀・*!!


引退(退団)したダンサーでいえば、

バリシニコフ、マカロワ、ジャフィ、フェリ、ニーナ…。

現役ダンサーでいえば、

コレーラ、ホールバーグ、イリナ、ジュリー、ゴメス、ジリアン…。


まるで、友達みたいに、名前で呼びかけたくなるほど、

そのキャラクターともども、愛すべきダンサーたちが

たくさんいます。


とにかく、個性が強烈顔文字



強いこだわりも漂わせながら、

踊ることが楽しくてたまらない!

いつでもどこでも踊りだしそう!

そんな楽しげな印象がABTにはあります。


パリオペやボリショイやロイヤルが大好き!という方はいても、

声高に「ABTがいちばん大好き!」という人をあまり見かけないのは、

もしかしたら、「いつも隣に居る」という親しみやすさから

来ているのかもしれません。

(でも、みんな好きですよね)


そして私はもちろん、

ABTが大好きですポワント



そして、個性あふれるダンサーのなかでも負けないほど

輝くスター性をもつのが、

イーサン・スティーフェルではないかと思います。



昨年はABTの来日公演がありましたが、

来日公演の「海賊」はアリ役で拝見いたしました。


金髪・碧眼・少しタレ目の甘い顔立ち・さわやかな笑顔。

華奢に見えるけれど、筋肉質なのに伸びやかなカラダつき。


絵に描いたような、

少女たちの憧れのバレエダンサーau


バイクのハーレーも乗りこなし、

美しいバレエダンサー(ジリアン・マーフィ)を恋人に持つという、

華奢で繊細なダンサー像をくつがえす、男らしい一面も。



しかも、素顔で見る彼は、

どこか「ひょうひょうとしていて、なに考えてるか分からないっユラユラ

という乙女心をくすぐる部分もありまして…



メロメロですめろめろ




と、なんだかキャラクターの話ばかりしてますが、

もちろん一番好きなのは彼の踊り…というか演技です。



実は私自身の好みからいくと、

一見、イーサン・スティーフェルというダンサーは

ちょっと外れているように見えます。


私が好きなダンサー、とくに男性ダンサーは

すごく平たく言ってしまうと、

ちょっと陰のあるタイプが多いにゃ


ミーシャ、ニコラ、ボッレ…

なにかこう、明るい笑顔の裏側に重いものを秘めていそうな、

なにを演じても、胸が痛くなるような

踊り(演技)をするタイプを私は好みます。



では、イーサン・スティーフェルの

いったいどのあたりに惹かれたのか!?

という壮大なテーマに、今夜は挑んでみました(笑)



多くの本によると、イーサン・スティーフェルは

「陽性のオーラを持つダンサー」と書かれています。


こう聞くと、生まれもっての明るい顔立ちやキャラが

そうさせているみたいに聞こえてしまうのですが、

そう一言では言い切れないのではないか…

と思ったのは、コレ↓を観て、彼の演技にハッとしたからです。



ABT 『海賊』 全3幕


コンラッド: イーサン・スティーフェル

メドーラ: ジュリー・ケント

アリ: アンヘル・コレーラ

ランケデム: ウラジーミル・マラーホフ



きいのバレエとゴハン帳

(3900円/ワーナーミュージック・ジャパン)


ま~出演者の豪華なこと、豪華なことうひっ



しかも、このDVDって

幕間にダンサーへインタビューしながら、

複雑な「海賊」のストーリーを追う…という

おもしろい仕掛けもあります。



初めてバレエを観る方がいたら、

まっさきに紹介したいくらい面白いです。

ちなみに、いちばん楽しそうなのが客演のマラーホフでした(笑)

(マラーホフって本当に、ふざけるのが大好きそうですよね)



さて、イーサンは主役のコンラッドを演じていますが

彼のコンラッドには、

コミカルなムードが漂いますえへっ



イーサンのコンラッドは、

大抵のことは「ま、なんとかなるって」と気軽に言いそう

海賊船の船長です。



もちろんメドーラが

「この人になら、ついていきたい」と思うほど、

頼りになる男であることは確かなのですが…


ちょっと「女たらしかも?」と勘ぐってしまうくらい

アバウトな軽さがあるのですひよざえもん がーん



コンラッドという役どころは、

ダンサーによって、かなり変わるように感じます。



とはいえ、基本的には、かなり男らしいキャラクターで、

あまり軽さを感じる演技を見たことがなかったので、

イーサンの役づくりを見たとき、あれ?と思ったのでした。



その謎は、DVDのインタビューで

イーサン自身がこんなニュアンスのことを

言っていたときに、分かった気がしました。



コンラッドが2幕でビルバンドにより裏切られる場面を

「そりゃ、海賊の首長が、何でもかんでも恋人の言いなりになってたら

仲間はたまったもんじゃないよね」

というニュアンスで語っているのです。

※2幕でコンラッドは、恋人メドーラの願いを聞き入れ、

奴隷の女性たちを解放するため



これを聞いて、確かになぁと笑ってしまいましたが、

一方で「あ! この人、コンラッドを茶化してる

とも思ったのでした。



イーサンはコンラッドを

「調子がよくて、いろんなことにアバウトで、

困ったヤツだな~。でもそういう男、嫌いじゃないよ」

とか思って、演じているのではないでしょうか。



そのせいか、イーサンのコンラッドって、

すっごくカッコいいんですけど、

どこかトホホな感じがするんですよね顔



あ~あ、コンラッドったら、リーダーなのに

そんなにまわりが見えてなくて大丈夫?


ほらほら、調子に乗ってると、

仲間だと思ってた男に裏切られちゃうよ?


ほら~、メドーラ連れてかれちゃったじゃん~、

でもアナタ、そんな変装でホントに大丈夫?


…とか、語りかけたくなる感じにゃ



情熱的でまっすぐな

愛すべきお調子者…というか…にゃ




このとき、私はイーサン・スティーフェルというダンサーは、

客観的で冷静な役者でもある

のだと感じるようになりました。



一見、どっぷり役柄に入り込んでいるように見えますが、

彼のアプローチは、ずっと客観的で冷静。



なぜなら、彼の役づくりは

「観客を楽しませるために、どういう演技をすればいいか」

ということだけが目的なように感じるから。

一歩退いたところから、役柄の性格をつかみ、

それを「面白く見せる」ために知恵を絞っているように思えます。



とくにこれが古典バレエだったということもありますが、

まず第一に「観客を楽しませる」という目的があり、

そのうえで「自分と役柄を溶け込ませることに徹する」。



だから、彼のコンラッドはとてもユニークで独創的。

軽くて、明るくて、ふざけていて、お調子者で、でもチャーミング。


しかも、よく練られているから

彼自身とピッタリ合致していて違和感がないのだと思うのです。



つまり、完璧な役者ですね&



そう感じたときに、

「陽性のオーラを持つダンサー」というだけではなく

「観客のために役柄を面白がりながら掘り下げられる役者」

という側面を見られたように思えて、

私は彼に、すっかり惚れ込みました…テレ



そして、踊りももちろん、魅力的。



イーサン・スティーフェルの魅力は、

キレの良さと伸びやかさの両立

にあるのではないかと思っています。



さすがはNYCB出身…とも思いますが、
キレのよい、細かく美しいパの連続は、

かなりシャープキラキラ



でも、シャープなだけではなくて、

筋肉はしなやかで、全身はとても伸びやかだから

小さくまとまって見えないのがスゴイ。


もちろん大技もお得意。

跳び上がった瞬間に、空中に止まったかのような

すばらしい浮遊感キラキラ



でも、まっすぐに伸びた脚とシッカリした体幹のおかげで、

安定感もあわせ持っている。



キレが良くて、しかも伸びやか。

浮き上がるように軽いのに、安定感がある。



その体だから、彼がどんな役柄を演じても

どこまでも柔軟に対応することができるのだと思います。

古典からコンテまで、しなやかに踊りこなす

すばらしいカラダの持ち主だと思っています。



ちなみに…


もっとも彼を有名にしたのは、

バレエ学校の青春を描いた、映画『センターステージ』。



ダンスシーンはもちろん素晴らしかったですが、

基本的に、イーサンの役どころは

笑ってしまうほど典型的なプレイボーイでしたにゃ


それでも、イーサンは嬉々として演じていて(そう見える)

あげく「センターステージ2」にまで出演するほどの

お楽しみぶりでした

(監督が変わっていて、ひどい内容でしたが…)。



そんなキュートなところも大好きです祈る



最後に、イーサン・スティーフェルについて

書かれた部分がある文献と、

彼の出演があるDVD一覧を載せておきます!



もしまだ彼の舞台をご覧になったことがなければ、

ぜひ…。

きっと彼のことを好きになるはずau



(ちなみにここまで書き上げるのに、トータル4時間もかかりました…。

考えがまとまらないまま書いたので、

推敲するたびに、どんどん変わってしまって汗

読みにくいところがあったら、ゴメンナサイ)


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<書籍>

『踊る男たち』(著:新藤弘子/新書館)

『バレエ・パーフェクト・ガイド』(ダンスマガジン編/新書館)


<DVD>

『海賊』(ワーナーミュージック・ジャパン)

『The Dream 真夏の夜の夢』(TDKコア)

『素顔のスターダンサーたち Born To Be Wild』(TDKコア)


『センターステージ』(ソニー・ピクチャーズ)

『センターステージ2』(ソニー・ピクチャーズ)



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