「――――ハリウッドといいコレといい、何でこうも火と水は人気なんだ…」
「嵩人さんっみてっ!!なんで水の中に火あるのに消えないの!?」
「………」
「すごいっ!!かっこいいーっ!!!」
「………」
「古代文明みたーいっ!!かっこいーっ!!!」
「………」
「嵩人さん、写メ撮って撮って!!てか俺、撮るっ!!ケータイケータイっ…あっ、ケータイ忘れてきたっ!!!嵩人さんっ、ケータイかしてーっ!!」
「………」
「颯樹、喉渇かないか?」
「渇いたー」
「ちょっと買ってくるわ」
***
「ほら、颯樹」
「ありがとーっ!…ってなにこれ」
「マンゴードリンク・グレープゼリーとタピオカ入り」
「うっわ!すごいおいしそうーっ、タピオカー。…(ずずず)…もちもちしててうまーい…(ずずず)…ゼリーうまーいーっさわやかーって感じ」
「それはよかった。颯樹が好きそうだと思って(この微妙な配色が特に)」
「嵩人さんも飲む?てか食べるタピオカ??」
「一口、だけな」
「はいどうぞ」
「そういや颯樹」
「ん?」
「位置的に…アレはシンデレラ城か?」
「シンデレラ城…?ってランドの??えっホントにっっ!!?」
「ホントに。尖端、見えてるだろ」
「わー…ホントだー…すごー…シーとランドが一体化って感じ。りっちゃんに教えたいーっ!!」
「アイツら探して合流するか。猪沢限界かもな」
「…もちょっとだけ嵩人さんといたいー」
「じゃ、も少しだけな」
「うん」
***
颯樹が『夜ご飯、スパゲッティーが食べたいー。麺!麺食べるっ!!今食べよう』と言うものだから、颯樹の意向を汲み夕食をとる事にした。あれだけ食べてまだ夜ご飯を食べようとする颯樹の食欲に感心しつつ、『嵩人さん、ここいこっ!!ここっ!!』そう言って適当に決めたレストランに入る。
そこのオススメがパスタよりピザということを聞き、
『じゃあ、俺。ピザ食べる!!チーズたっぷりでおねがいします』
何気に注文が変わっていたりする。
――――麺じゃなくていいのか…
颯樹といると、どうしたって楽しくてしょうがない。
***
「あ、りっちゃん発見ーっ!」
「狐賀先輩」
「よかったー見つからなかったらどうしようかと思った。もうすぐ暗くなるじゃん。ショー、一緒に見ようっ、ブラヴィッシーモ!」
「はいっ。」
「しんちゃんは?」
「あ。そこでご飯買ってます」
「へぇ。じゃあずっと一緒にいたんだ、よかったねー。しんちゃん、優しかった?」
「はい、なんか、ちょっと…ちっちゃい頃、思い出しました」
「おおお…(頑張ったしんちゃん!!)」
「あの…狼崎先輩は?」
「嵩人さん?胃薬貰ってくるって。普段、あんまし食べないのに、今日、ちょっと食べ過ぎたみたい」
「大変ですね」
「うん。嵩人さん、大丈夫かな…」