読んでいて息苦しくなるけれど、息ができるようになるとまたもどりたくなる、そんな毒のある作品でした。
小説家の「私」の日記。
日常の様々な事柄が、不思議な世界につながっていく。
どこまでが「私」の現実なのか、それとも「空想」なのか。
空想というより「妄想」というべきか。
コケを食べてしまうの?
母親と靴を買いに行くエピソード。
素敵な靴を目の前に並べ、気になる靴に足をすべりこませる。
なんでもない光景だ。
しかし、途中から違和感を感じる。
「日記」というからには、その人の日常が描き出されているのだろうという思い込み。
この話のあたりから、ようやく私も、この思い込みを捨てて、不思議な世界にいるのだという覚悟を決める。
病院のベットで寝たままの母親の爪をきり、
家に持ち帰ってその爪を燃やす。
母親の身体の小さなカケラは、まるですでに弔いをされているかのように煙となってのぼっていく。
小学校の運動会にもぐりこんだり、
病院の新生児室にもぐりこんだり。
「私」の行動は理解に苦しむものが多いけれど、
誰かを傷つけたりしているわけではないから、問題はないか・
でもすべてが「私」の中で完結してしまっていて、
他者とのつながりがないところが、さびしい。
2013年も本を100冊読む。
あと37冊
原稿零枚日記(63/100)
私は☆5。
1:文章がすき ☆
2:作品全体の雰囲気が好き ☆
3:ぐっとひきこまれた(イッキ読みした)☆
4:内容・結末に納得がいった ☆
5:その他 ☆
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