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アラフォーのゲイが、台湾BLドラマにハマった!
ぜひ見てもらいたいドラマをご紹介します。面白そう!と思ってもらえたら、ぜひいいね!していただけると励みになります。また、コメントで感想を共有したいのでよろしければぜひ。

FODを見られるのもあと数日。

見納めと思って、久しぶりに「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中」を見直しました。

以前もレビューを投稿していますので、ご興味がおありの方はどうぞ。

この作品の中核に存在するのが、メインCPの「手紙」です。

特に水無瀬仁の「手紙」は、複数話にまたがってモノローグが続きます。

今回、モノローグと画面で映る「手紙」を文字化しました。

ストーリーを思い出すヒントにしてください。

 

なお、コアな部分に触れますので、全編ネタバレエリアとします。

未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これよりネタバレエリアです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蛭川晴喜からの「手紙」

水無瀬へ

お互いの誕生日に手紙を書く約束したよね。

でも水無瀬がこの手紙を読むことはないと思うから、

これは出すことのない手紙ってことになるのかな。

返事ももらえないな。でも、それでいい。

 

この手紙で言いたいことは1つだけ。お前と仲良くなれてよかった

お前と出会ってなかったら、俺はずっと自分を嫌悪しながら

生きていたと思う。お前と一緒に過ごして、俺もちゃんとした人間になりたいと

初めて思った。俺とはあまりにも違うお前が、俺には特別すぎて、

すごいやつに見えた。そんなお前に、釣り合う人間になりたいと思うようになった

そんな気持ちにさせてくれて、ありがとう。

本当は、転校なんてしたくない。ずっとお前と一緒にいたい。

でもそれは、俺のわがままだから。俺といると、悪いことばかりが起きる

お前は俺といないほうがいい。悲しいけど、そう思う。

最後は笑って挨拶したいけど、俺、ちゃんと笑えてたのかな。

 

もう気付いていたかもしれないけど、お前のことが好きだったよ

言ったらお前が俺から離れていく気がして、怖かった。

俺はきっとこれからも、お前に会いたくなる。何度も会いたくなると思う。

 

じゃあ元気で。幸せでいて。

蛭川

 

 

 

 

水無瀬仁からの「返信」

「未成年」

世の中には、3種類の人間がいる。加害者、被害者、そして傍観者。

それぞれ棲む海も分かれていて、水が交わることは決してない…はずだった。

 

最初はほんの少し、足をつけてみただけだった。

足元の砂が波にさらわれて、いつのまにか沖へと連れていかれるように。

気付いたときには、ずいぶんと君の近くまで流されていた。

離れようとしても、引きつけられる。

なのに、近づいたと思ったら、離れていく。

波に揺られているうちに、気付いた時には、また、沖へ…。

「水平線の向こうはどうなってると思う?一緒に泳いでみない?」

海へと誘う君が、とても綺麗で、でも、とても寂しそうで。

気付けば僕は、君が待つ海に入っていた。

 

自分から荒れた海に入っていくなんて、きっとどうかしてる。

できることなら傍観者でいたい。誰だって。僕だって。

それなのに、ただ無抵抗に流されていく君を、なぜだか放っておけなくて

泳ぐ術を知らないくせに、気付けば僕は、君に手を伸ばしていた。

空と海の境界が混ざって、分からなくなるように、僕と君と境界が溶けて、一つになればいい…

あの時の僕は、そんな夢みたいなことを考えていた。

君と僕の海は混ざり合い、同じ波に揺られているのだと、信じ込んでいた。

君はあまりにも簡単に、僕から遠ざかって行った

 

寄せては返す波が、君を少しずつ遠ざける。海の前に、人は無力だ。

どうか君が、波にさらわれてしまいませんように。

僕はいつだって、祈ることしかできなくて。

でもだからこそ、祈らずにはいられなかったんだ。

君の海に、今も僕はいるのだろうか。

小さな浮き輪で泳ぐには、君の海は広くて、深くて、怖くて…。

僕の海は、君がいなくなった日からずっと、静かなままだ

 

いつか俺たちが大人になったら、不幸に負けないぐらい強い大人になれたら、その時は逃げたくない。

今度こそ、俺がお前を守ってやりたい

ごめんね。好きだよ

もしかしたら僕のことなんか忘れて好きな人と幸せに暮らしているかもしれない。

君が幸せに暮らせているならそれでいい。そう思う。

でもそれでも時々考えてしまう。

このとてつもなく広い海で、逸れた魚が仲間に再会できる確率は、どれほどのものなのだろう。

君の海と僕の海は、きっとどこかでつながっている

今もそう信じている…。

 

でも、君はきっともう僕のことは忘れてしまっただろう。

僕だけがまだ、醒めない夢の中を泳いでいるんだ。

溺れそうになって、手足をバタバタしてみても、君は遠くなるばかり。

あんなに鮮明だった景色がぼやけて、海に溶けていく。

まるで何もなかったと、僕を諭すように。

この長くなりすぎた手紙を乗せるための、船を作った。

小さな船だから、きっと、君の海には届かない。

波にのまれて、沈んで、無かったことになるだろう。

それでもいい。ただどうしても、届かないとしても、伝えたい。

無理して1人になろうとするな

君は、もっと幸せになっていい

僕は、手紙を乗せた船を海に浮かべて、手を離した。

風に乗って、船が沖へと進んでいく。

 

 

蛭川が書いた「出すことのない手紙」に対するアンサーが「未成年」という水無瀬の小説です。

ですから、蛭川と別れた後に蛭川のことを思い、水無瀬が書き連ねた形式です。

全体に漂う「蛭川への愛情」「別れの切なさ」が涙を誘います。

そんな中でも、蛭川は水無瀬を忘れず、また水無瀬も蛭川を忘れず、奇跡的な再会を果たしたのでした。

素晴らしい作品だったと思います。

 

p.s. どうなるか分かりませんが、何かの間違いであってほしいと、作品のファンの一人としては願います。