これから


どんなふうに生きていこう…



まだ迷ってる



また迷ってる



ずっと前からずっと迷い続けてる


夫が不倫を始める前から。



考えるのに疲れて
その日その日を生きてるから
だからこんなに苦しいの?



迷わず自分の生きる方向を決められないから
こんなに苦しいの?



結局また、私は寝室を出て一晩中眠れず
夜が明けると私は夫の気配を感じるのが辛くて
家を出た。



そんな時間に行くところなんてないけど
とにかく夫と顔を合わせたくなかった。



そうだ


コロナでずっと行けてなかった自分の親の
お墓参りに行こう。


そう思って、電車を乗り継いで行ってきた。


通勤時間帯より早かったし
郊外に向かう電車なので 車内は空いていた。


スマホを開く力もなく
座席に座って 流れる車窓をボーっと見ているのが
心地よかった。


珍しくもない外の景色をただ眺めて
電車の揺れに身を委ねて
ゆりかごに揺られる赤ん坊のように
何も考えずにいると
身体中の緊張が解けていくような気がした。











何を言っても聞き入れてくれない夫に向き合うことをやめ
一緒にいながらも、きっとお互いに本当に心を開いているわけじゃない。


相手の心に踏み込みすぎると
突然 拒絶されたり
逆に少し距離を置きたい時も
相手はどんどん踏み込んできたり…


夫婦ってほんと


厄介だ。


昨夜はまた


半年ぶりくらいに「修羅場」を演じてしまった。


もう何も言わないつもりだったのに

不甲斐ない私はまた
今までとまったく同じ理不尽なことを言い続ける夫を
大きな声で遮った。


夫「不倫なんてみんなしてるのに
どうしてうちの子どもたちだけが
こんなに異常にいつまでも根に持って反応するんだ⁉️
Mが一言、もうパパを許してるし今は幸せだからって
言ってくれれば
彼らだって僕のことをわかってくれるのに。

それしか解決の方法なんてないよ。」


そんなこと、もう何十回も聞いた!


私だって何度も子どもたちにそう言った!


でも彼らは、問題はそこじゃなくて
父親の言葉に直接傷つけられたのだと言い続けている。



もはやそこに私の力なんて及ばないほど
子どもたちは父親に傷つけられたということを
夫はまったく理解していない。



「やめて!!
同じことばっかり言わないで!!」


そう言ったのに夫は同じことを繰り返し言った。


「不倫なんてみんなしてるのに」


もう耐えられず
私は夜中だというのに
外にまで聞こえそうな大声で

「やめて!!やめて!!やめてーーーーっ!!
何も変わらないんだから
いつまでも同じこと言うのやめて!!」

と叫んでしまった…



こんな修羅場

現実に自分の身に起こっているなんて
信じられなかった
信じたくなかった




電車に揺られながら
私は独り ボーっとしていられるのが
本当に心地よかった



お墓参りを終えても
まだお昼。


夫はリモートで家にいる。


さて


私はこれからどうしようか



近くのショッピングモールで爆買いか


このまま電車に揺られ
行き着くところまで行ってしまうか


それとも普通に家に帰って
普通に夫の食事を作り
普通に2人で過ごすか…


爆買いも遠出も
今の私にはどちらもエネルギー不足

結局 私には3番目の選択肢しか残されていない。



私は普通に家に帰り
夫の一人分の食事を作り
夫は何もなかったように
普通にそれを食べた。


私はさすがに
「普通に夫と一緒に過ごす」ことはできず
そそくさと以前はハルの部屋だった部屋に篭り
内側から鍵を閉めるカチッという音に
ようやく安堵した。