旅を終え、ひとり自宅に戻った。
ついに夫とは何もないまま…
表面は明るく穏やかな夫婦だけど
私たちの間は何ひとつ 繋がっているものはない。
夫は駅まで送ってくれた。
何度も「大丈夫だから」と言っても。
電車が来るまで改札で一緒に待ってくれた。
電車がホームに滑り込み
お互いに「じゃあね…」と上げた手を
一瞬握ろうと思ったけど
ついに触れることなく2人の手は離れ、
私は改札を抜けてホームに向かった。
一度だけ振り返り夫に手を振って
私は電車に乗り込んだ。
いつもとまったく違う別れだった。
心が離れているって
こんなに冷たくて寂しいものなんだ…
電車の中で涙がこみ上げた。
いつまでこんな気持ちでいなくちゃいけないんだろう。
一緒にいても苦しいし
離れても辛い。
不倫をした時点で 夫の心はもう
私の元からなくなったのだ。
私に対する気持ちはゼロというよりマイナスで
今さらもう何をしてもきっと
私の元には戻っては来ないのだろう。
不倫した時点で夫はされた方の気持ちなど
まったく理解しない人間だったのだ。
今さら私の苦しみなど所詮わかるはずもない。
わかるくらいならきっと不倫なんかしないだろう。
わかってほしいと期待するだけ無駄。
何度もその思いには達していたはずなのに。
もう一度私を愛してくれるという幻想を
抱いていただけ。
他の女を何年も愛していたのだから…
発覚したときに見た夫の
「こんなに愛する人ができてしまったのだから
いつかこういう日が来ることはわかっていたよ。
○○を絶対に失いたくない。」
という女へのラインの言葉が
永遠に
私を苦しめ続ける!!!!!!!