母の日に
ひとりホテルで
赤ワイン…
入院せん妄がまだ抜けないのか
義母はきょう、記憶が5分も持たなくなった…
Q. きょうは何時の電車で帰るの?
A. 明日の午後帰ります。
Q. 明日の朝は何時に来るの?
A. 8時に来ます。
Q. 明日の予定は?
A、9時からリハビリです。
Q. リハビリは誰が連れて行ってくれるの❓
A、私が行きます。
Q. Mさん、きょう帰るんでしょう?
A、いえ、明日帰ります。
Q. 明日は何時に来るの?
この一連の質疑応答を休みなく
5〜6回は繰り返し、
人間ができていない私はついに根負けし
最後、笑いながら言ってしまった。
「お義母さ〜〜ん!
もう同じ質問、5〜6回繰り返してますけどぉ〜」
すると義母は急に無表情になり
無言になってしまった。
義母は関節の骨折でリハビリのために
取り外し可能な固定装具をつけている。
とは言え、利き手ではない方の片手で、
自分で外すのは容易ではない。
着替えさえ自分ではできないからと、
私と義妹が交代でお世話してるのに
なのに昨夜、義母が自分で勝手に外したと
ヘルパーさんから聞かされた。
装具を外すのは有資格者の看護師さんに限られ、
ヘルパーさんさえ外すことはできないのに。
そのことは何度も何度も義母に説明したのに
蒸れて痒かったらしい。
驚いて、外すと関節がずれてしまうからと言うと
今度は「私が外したんじゃない」と言う。
そしてしばらくテレビを観て
大人しくしていると思ったら
何事もなかったかのように言う。
「腕が蒸れるから、これ外して」と。。。
何と答えたらいいか
言葉が見つからない。
一日中、そんな事を繰り返し
夜8時になるのを待ち焦がれて
私は義母を就寝させ、
ようやくホテルの寂しい部屋に入った。
明日リハビリが終われば
私は自宅に戻れる。
開放感と
同時に感じる
自分の小ささ…